とむ 12.18

 独立系メディア「今日のコラム」に載る池田こみちさんの記事によると、英国週刊誌『エコノミスト』の付属シンクタンクEconomist Intelligence Unit(EIU)が民主主義成熟度ランキングとでも言うべきDemocracy Index 2007を発表したそうです。

 池田さんの記事から要約。

 評価項目は次の5つだが、この下には60項目の指標がある。

①選挙プロセスと社会的多元主義の実現(ひとつの共同体の中に、民族・文化・宗教の異なる集団が存在している状態)
②政府機能
③政治的参加
④政治的文化
⑤市民の自由

 ちなみに、一位にランクされたスウェーデンと20位の日本、31位の韓国について、上記の5項目ごとの評点をみると、

    国                順位   平均得点  選挙   政府    参加    文化    自由
 スウェーデン     1   9.88    10.0    10.0    10.0     9.38   10.0
 日本       20   8.15     9.17    7.86    5.56    8.75   9.41
 韓国                 31   7.88     9.58    7.14    7.22    7.50   7.94

③の政治的参加が5.56と極めて低いポイントとなっている。

 調査は165の独立国と2つの地域を対象とし、上位ランクに入れたのは1位のスウェーデンから 27位対のウルグアイまでの僅か28の国々。ほぼ倍にあたる54の国と地域が不完全な民主主義国に含まれている。

 残り85のうち、30はハイブリッド体制、55は独裁体制と区分されてた。

 民主主義が発達した国に含まれた我が国の20位をどう見るか? 

 EIUの解説では、80年代末にベルリンの壁が壊れ、ソ連が崩壊して以降、世界の民主主義レベルは急速に拡大していったが、21世紀に入ってから民主主 義の拡大にブレーキがかかっている。民主主義の権化?といわれたアメリカ、イギリスにおいても著しい後退が見られているとのこと。

 もともと危うい日本の民主主義の行く末もかなり厳しい。

 教育基本法のタウンミーティングに見る政府自らのやらせ体質の露呈、造反議員の復党騒動に見るお手盛り自己都合体質、自治体の長と選挙を応援してくれた 地元企業との癒着、官製談合の蔓延、裏金づくりやお手盛り手当など自治体の腐敗、選挙の度に下がる投票率や行政の政策立案過程への市民参加のレベルの低さ などあげつらえばきりがない。

 連日報道されるこうした問題はまさに民主主義の程度を反映したものであろう。

 なぜ北欧諸国はいつも上位にいるのか、アメリカ(17位)・イギリス(23位)がなぜランクダウンしているのか、実に深い内容を含んで いる。まさに我が国のデモクラシーの質が問われているのである。

 (以上)

 このランキングを見て、正直いって驚きました。私たちの国の現状を見誤っているのではないか、と。国境なき記者団が評価した報道の自由度は51位。おそらく来年はぐんとランクも下がるでしょうが、51位というこの評価の方が実感に近い。

 私たちの社会では、人が集まったところで政治の話題は巧妙に避けられます。いみじくも知り合いの1人が言ったように、「宗教と政治の話しはごめんだ」という空気がその場を支配して、なかなか政治を語り合う、あるいは議論しあうまでにはなっていません。

 政治家を先生と持ち上げる一方で、「政治屋」と揶揄し、政治は任しっぱなし。それをいいことに、ことに与党政治家たちは政治をほしいままにして、一族郎党で利権に群がる。日本の政界・経済界の姻戚関係は複雑怪奇ですし、その地位を世襲化していくところを見ると、とても民主主義が成熟しているとは思われません。

 その上、宗教勢力が陰に陽に投票結果に大きな影響を及ぼしています。選挙の時、与党政治家が〇〇学会員の集まった場で土下座をした、なんて話しは珍しくなさそうですし、沖縄知事選では期日前投票が問題になりました。また、この沖縄知事選に限らず、地方選挙によく見られる異様に多い有権者数の増減もおかしい。 
 
 そうしたことを考えると、民主主義が発達しているとはとても信じられない気持です。指標となった60の項目を見ていく必要がありますね。