『エコノミスト』の付属シンクタンクEIUが世界167ヵ国の民主主義の成熟度を評価して、日本を台21位としたことは前の記事で書きました。が、この結果は私たちの実感とかけ離れているような気がします。

 そこでもう一度、私たち自身の目で見た評価が世界基準ではどうなるのか考えてみませんか。

 5つの大きな項目の下に計60の詳細な項目があります。各項目について、それぞれ「1点、0.5点、0点」、あるいは「1点、0点」のどれに該当するか答え、大きな項目ごとに合計点を見るものです。

 では、やってみましょう。
Ⅰ.選挙プロセスと社会的多元主義の実現(ひとつの共同体の中に、民族・文化・宗教の異なる集団が存在している状態)

1.立法府議員・政府首班の選挙は自由に行われていますか?
  選挙は、有権者が自由に投票し選択の幅があるという点で競争が行われているか。

1: 立候補は基本的に制限されていない状態(たとえば、重要政党が禁止されていないなど)
0.5: 選挙プロセスになんらかの制限がもうけられている。
0: 一党体制か、大きな障害が存在する(たとえば、立候補にあたって重要な政党や候補者が禁止されている)

2.立法府議員・政府首班の選挙は公平に行われていますか?

1: 投票プロセスで重大な不法行為はまったくありません。
0.5: 重大な不法行為があります(おどし、詐欺行為)が、全般的な選挙結果に大きな影響はありません。
0: 重大な不法行為があり、選挙結果に影響します。

*質問1の得点が0点であれば、ここの得点も0点である。

3.地方選挙は自由でかつ公平に行われていますか?

1: 自由でかつ公平である。
0.5: 自由だが公平でない。
0: 自由でもなければ公平でもない。

4.全成人を対象とした普通選挙を実施していますか?

1: はい。
0: いいえ。

 法的には、一般に選挙権の排除を容認しています。(例:国籍を持たないもの、犯罪人。軍人を排除する国もあります)。(←すみません。この文章を落としてましたので、新たにつけ加えました)。

5.国民は、政府機関や非政府組織からく身の安全をそれほど脅かされることなく投票をすることができますか?

1: はい。
0: いいえ。

6.選挙運動の機会均等が、はっきりと法によって保証されていますか?

1: はい、保証されています。
0.5: 形式上は保証されていますが、実際には選挙運動の機会が制限されている候補者がいる。
0: いいえ、保証されていません。

7.政党の資金調達のプロセスは透明で、一般に受け入れられていますか?

1: はい、透明で、一般に受け入れられています。
0.5: あまり透明ではありません。
0: 全然透明ではありません。

8.選挙に続いて、秩序だった政権移行の仕組みが明確に憲法に条文化されて確立され、認められていますか。

1: 憲法に明確に条文化され、確立され、認められています。
0.5: 3つの条件のうち2つしか実現されていません。
0: 3つの条件のうち1つしか実現されていないか、1つも実現されていません。

9.国民は、政府から独立した政党を自由に作れますか?

1: はい、自由に作れます。
0.5: 幾分、制限が加えられています。
0: いいえ、自由に政党を作ることはできません。

10.野党は現実に政権を取る可能性はありますか?

1: はい、野党は、現実に政権をとる可能性があります。
0.5: 2大政党制であっても、国政にたずさわる有効な機会が皆無です。
0: いいえ、野党が政権をとる可能性は、現実にはありません。

11.すべての国民が資格制限等なく官公庁へアクセスできますか?

1: はい、すべての国民が資格制限等なく官公庁にアクセスできます。
0.5: 形式上は制限されていませんが、現実には制限されているグループがあったり、あるいは出身地域によって制限されている国民がいたりします。
0: いいえ、官公庁にアクセスするには、なんらかの資格制限があります。

12.国民は、政治に関する市民組織を自由に作れて、国家から干渉や監視をされていませんか?

1: はい、政治に関する市民組織を自由に作れて、国家から干渉や監視はされていません。
0.5: 表向きは政治に関する市民組織を自由に作れますが、なんらかの制限や干渉が条件にされています。
0: いいえ、政治に関する市民組織は自由に作れず、国家の干渉や監視があります。

 以上でⅠ部12問が終わりです。かなり気になる設問がありますね。
 
 Ⅱ部,第13問以降は次のエントリーに回します。 

 なお、訳はとむ丸の手になるものですので、間違い等がございましたらご指摘下さい。