地中に根を伸ばし、冬の間はゆっくりと眠っていた花や木々が、今次々に花を咲かせています。
薔薇もどんどん花芽を膨らませていますが、この季節、特に見事なのはボタンでしょうか。
あの花を見て香りを嗅げば、だれでも東洋的な高貴な匂いに魅せられそうです。
2月頃から練習を重ねてきたウグイスも、ここにきてやっと、あの谷渡りを聞かせてくれるようになりました。
金柑の実は昨年あたりからほとんど鳥についばまれて収穫ができなくなりましたが、それでも残り少ない実を口に入れながら、こうして鳥たちともいっしょに生きているんだ、と実感します。
庭の果実は、全部は収穫しないで、鳥のために少し残しておくんだよ、と年寄りはいつも言ってましたっけ。
見上げる山の所々に見えた山桜の白やうす桃色も、今では新緑に変わってり、街を歩けば、なんじゃもんじゃの木がやっと芽吹き始めたのに気づきます。
うーん、田舎に住んでしあわせだなあ、と悦に入ってます。東京や大阪の街中では、とてもこんなこと味わえないぞ。それに、田舎でも、もう何年か前から光ファイバー網の恩恵を受けているなんて、とても現代的でしょう?
土曜日の朝、そんな気分で庭を眺めながら朝食をとってテレビを見ていると、「グリーンピア南紀」の問題がニュースショーでとりあげられてました。
きゃあ、1億6,000万で360ヘクタールの海辺の緑地が売られていた! それも白亜のホテルつき。親戚中と知り合い中のお金をかき集めて、私も買い たかった!! と叫んでみても後の祭り。すでに香港のペーパーカンパニーにと契約済みでした。それも、実は、払い下げられる前から。
まあ、1億6,000万は10年間の賃貸料だけれど、その後には無償で譲渡される、と言う特約付きだというのですから、素人の私の目には、1億6,000万で売り飛ばされた、としか理解できません。
この「グリーンピア南紀」の問題についてはここに詳しく載っています。
テレビの画面では、そもそも、「公共の福祉」のために、と土地を譲った地元の方々は怒り心頭でした。
払い下げられて所有者となっていた町と賃貸契約を結んだ、書類上だけに存在する香港企業は、事業計画書に地元の雇用200人とかなんとか書いたらしいけれど、この「雇用を生み出す」という甘い言葉が、錦の御旗になってしまっているのでしょうか。
日本中で雇用を崩壊させて、次の段階でこの甘言を使う、なんてマッチポンプ作戦は冗談じゃない。
まさか、10年後には、このグリーンピアの跡にどこかの宗教施設ができる、なんてことないでしょうね、と〈モーソー〉を膨らませてしまいましたが、本当のところはどうなんでしょうね。
庭の草取りは新タイプの小型鎌が威力を発揮して、敷きレンガの間に生えてきたものまで根こそぎとるのも簡単になりました。
ヤブガラシのしつこい大きな根っこは、相変わらず、スコップでごっそ、と掘り下げて引っ張り抜いていますが、取っても取っても、またどこかで伸びてきます。
まるでこの国の悪の構造を見るようで、この時ばかりは私も緑を相手に嫌な気分になります。
それにしても、日本テレビでこんな政治かがらみの疑惑を大々的に報道するなんて、まだ、どこかに、もっと大きな闇があるのだろうか。この疑惑で、とりあえず何かから目を逸らしておく必要があるのだろうか、などという疑念も湧いてくるとは、自分で自分が嫌になります。
でも、もとはといえば、私たちの目に見えている現象の裏側には魑魅魍魎が蠢いていて、それがヤブガラシのように根を張り、さらにはどんどんその根を太らせ ている。そんなヤブガラシの根っこみたいな存在に栄養を与えている政治家たちがわんさといるのじゃないだろうか、と直観することしきりの今日この頃。
ええい、スコップでごそっと土を裏返して、おもいっきり引っ張って、抜いてやりたーい。
でも、途中でプツンと切れてしまいそう……。
なんだか、相変わらず、国民は泣き寝入り?
いやだあ、そんなことお! と、わめいてみたい。
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