ちょっとびっくりしましたね、フランスの国民議会選挙です。
10日に実施された第1回の投票で、サルコジ大統領の与党、国民運動連合が39.54%、野党社会党24.73%の票を得て、17日の決戦投票後には、与党が7割の議席を占めることが予想されています。
これでサルコジ氏の「経済改革」路線に弾みがつくのでしょうね。
あらためて、新自由主義は新植民地主義である、という言葉を噛みしめています。
新自由主義でアメリカ企業に富が集まるのを、フランスも指をくわえて見ているわけにはいかない、と有権者が判断したのでしょうか。
フランスも小選挙区制ですから、得票率を大幅に上まわる議席を与党が得ることになったということで、より多数の有権者の意見が圧倒的に大きな力となって国政を動かしていく、ということになるのでしょうか。
2年前のフランス旅行の折、ワインの産地を背後に控えたボルドーまで足を伸ばしました。
旅装をといてガロンヌ川沿いを路面電車トランの線路づたいに歩いていくと、次第に雰囲気が異なってくることに気づきました。
途中、トランの路面から一段と低い通路に行き当たりましたが、かまわずに
どんどん先へ進み八百屋さんの前を通ると、店先にはしわしわのカラーピーマンが箱に並んで売られています。おまけしわしわピーマンは、表面の薄皮が浮いています。
あれ、こんなものが商品なのか? と不思議に思ってなおも行きますと、同様な商品を並べた八百屋にまたもやぶつかります。
周辺には、ウィークデーの昼の最中というのに、あちらにもこちらにも、大の男が3人、4人、とかたまって、路上に突っ立っています。
私たちは、いつの間にかアラブ人街に足を踏み入れていたのです。
日本では見かけたことのない光景に私は思わずたじろぎ、強烈な印象として脳裏に刻まれました。
旧フランス領北アフリカのマグレブ諸国からたどり着いた人たちなのだろうか?
故国を捨ててこのフランスに上陸し、希望するものは手に入れたのだろうか? 多分ノンだ、などという考えが頭の中をかけめぐります。
そしてこの年の秋、パリ郊外で警官に追跡された移民の若者が、逃げ込んだ変電所で感電死したことに端を発した暴動が全国に波及。
ボルドーで見た、そこかしこに三々五々かたまりとなってたむろしていた人たちもこの暴動に加わったのだろうか、と嫌が応にも想像されます。
今春、サルコジ氏の大統領就任が確実になったときにも、また暴動。
そんなフランス社会の裏面をチラッと垣間見てしまったときの当惑。
自身の体内に植民地を抱え込んだありさま。
私たちの国ではこれほどはっきりとした区別はありませんが、かたまらず、バラバラな状態で点在しているような気がします。
どちらにしても、新自由主義経済の進展と共に、ますます生きがたい世の中になるのではないか、という不安がたかまります。
誰が名づけたのか、「新自由主義」。
誰のための「自由」なのか。
好きなだけ、植民地的収奪をする自由は、古くて新しい自由。
こんな「自由」にNO! を突きつけたい。
収奪される側に残されるのは、飢える自由だけ、なんてことにしないために、私たちに何ができるでしょうか。
これからは、絶えずこれを自分自身に問いかけていかなければならない、そんな気がします。
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