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「長老お元気ですか?
 ご一家の数種の葡萄は、チャリカール平原のどこのそれよりも美味でしたよね」。

 という讃辞で始まるこの絵は、葡萄の穫り入れの季節を喜ぶアフガニスタンの人々を描いた甲斐大策さんの作。ペシャワール会発行のカレンダー、9・10月の部分です。
 わが家はここ何年か、ずっとこのペシャワール会のカレンダーを使っています。

「タリバン」「テロ」「アルカイダ」といった言葉が一人歩きして、まるでアフガニスタンに住むのは鬼か蛇かのようなイメージを植え付けられてしまいましたね。だいたい、こうした言葉を世界中に振り撒いたのはどこの誰だ?!  と、今更ながらに怒りを覚えます。

 9月27日の産経ニュースでも、NBCテレビが伝えたという、米軍がアフガニスタンでアルカイダ幹部を取り逃がしたと書かれています。

 なんでも無人偵察機がパキスタン国境に近い山岳地帯でグループを発見。米軍特殊部隊が空と陸から大規模な攻撃を実施して、アルカイダとタリバンの戦闘員ら19名を殺害したが、その中にはビン・ラディン氏もザワヒリ氏もいなかったということです。

  高度2万メートル上空から地上を走る小型車を瞬時にとらえて、その動きを正確に追跡できるという米軍の無人偵察機は、いったいどこでどう、アルカイダだ、 タリバンだ、と判断したのでしょうね。まるで、下手な鉄砲も数打ちゃ当たるみたいに、人を人と思っていないからこそできることでしょう。
 
 アフガニスタンの大地で暮らす人びとは、まぎれもなくこの絵に見られるような、ごく普通の農民であり、商人やその他諸々の職業を営む人びとであり、女や男たち、子どもたちでしょう。

 絵に添えられた讃辞は次のように続きます。

「パ ンシェールの水と土のお陰、とあなたはいっていました。二千年近く昔、カニシュカ大王が宮殿と宝蔵をもうけていたベグラムからそんなに遠くない山よりの街 道で、一族の若者達が葡萄の出荷に忙しかったあの日、この国がどうなろうと畑は護ってみせる、と静かに語ったあなたは、その後起こる悲劇の数々を予感して いたのですか? あの日あなたの横顔には、アフガン・タジクの優雅さに野生の力が加わっていました。畑もあなたも御一家も、ゼンダ・バシ、マンダナ・バシ (御元気で)……と祈ります」。

 酒宴の傍らに手を後ろに組んで立つのは、“長老”でしょうか。
 画面の中央左寄りでにわとりにえさをやるのは長老の孫の女の子かしら。
 女性たちはどこにいるのかしら?

 そんなことが自然に想像されてくるような絵でしょ?

「『戦争協力が国際貢献』であるとは、言語道断である」

 と、ペシャワール会代表の中村哲さんは言われるそうです。

 これとは対照的に、 自民党の中谷元・安全保障調査会長(元防衛庁長官)が14日のフジテレビの番組で、民主党のインド洋での給油活動継続反対について、

「(給油活動は)国際社会の中で非常に評価され、ぜひ続けてくれと要望されている。反対するのはテロリストしかいない」
「民主党は テロリスト集団か」との質問にも「(反対するのは)僕には理解できない」

 と語ったという話しです。

“貧困なる精神”。
 こうした考え、こんな言葉しか吐けない政治家って、何でしょう? 情けない。

 
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