今日の毎日社説は、ずばり「小泉元首相の感想が聞きたい」です。

  02年1月には官房長から防衛局長に昇格した守屋氏が次官として君臨した期間の03年8月から今年8月末までの4年1カ月は、2年が相場と言われる中央省庁にあっては突出して長く、日本の防衛政策の重大な転換点をいくつも含んでいる。
 
 01年12月、旧テロ特措法に基づくインド洋給油が始まる。
 03年6月、有事関連3法が成立。
  々 7月、イラク復興特措法が成立。
  々 12月、ミサイル導入の閣議決定。
 06年5月、在日米軍再編の日米合意。

 このすべてが小泉政権時代に集中している。 
 守屋氏は「飯島元首相秘書官を後ろ盾にして、再編協議では外務省をしのぐ影響力を発揮した」と言われる。

「ならば、小泉元首相は事件を受けて結果責任をどう考えるのか。なぜ彼を重用し続けたのか。検証作業の一環としてぜひ感想を聞かせてほしいものだ」。

 ***以上要約*** 

 28日の守屋氏逮捕を受けて石破防衛相が、「03年に守屋前次官を同ポストに任命したことについて「任命責任は私にある」と陳謝したと伝えられています。

 でBBCではこの守屋逮捕について、「イラク特措法廃止法案 野党の賛成多数で可決」という見出しの記事で触れています。
 そこに出ている名は額賀氏で、守屋氏が事務次官だったときの防衛庁長官だったことに言及しています。

 なるほど額賀氏は2005年10月~06年9月までの任期。

 ちなみに小泉内閣での額賀氏の前の防衛庁長官は、
 中谷元(2001.4~2002.9)
 石破茂(2002.9~2004.9)
 大野功統(2004.9~2005.10)

 と続き、2003年に“重大な転換点”を迎えたときは、すべて石破氏が長官だったわけです。そして在日米軍再編の日米合意が成ったときは額賀氏。

 在日米軍再編問題で消極的姿勢を示し基地を動かすために国内調整を重視していた二橋正弘官房副長官(当時)に袖を振られた守屋氏が向かった相手が政務秘書官(当時)の飯島氏でした。
 飯島氏への接触は、旧知の首相秘書官、小野次郎氏を通じたもので、3人の首相秘書官のうち警察庁の小野氏が防衛政策も担当していました。
(小野次郎氏もコイズミ・チルドレンのひとりです)。

  守屋氏は根回し・気配りで防衛庁/省の天皇にまで上りつめた人のようですから、当然この小野氏にも気配りを発揮していたのでしょう。でも小野氏は首相秘書 官なのですから、素人の私は小野氏を通じて直接コイズミ氏に接触をすればいいのに、と思ってしまいます。飯島氏を経由するところがおもしろいところです ね。

 ということで、守屋氏が米軍再編・基地問題で直接コイズミ氏に初めて進言したが2004年9月10日ということになるようです。

 その後、外務省・二橋内閣官房副長官と防衛庁・守屋防衛事務次官の間で主導権を巡る綱引きがありましたが、コイズミ氏は防衛庁・守屋側を支持。2005年6月にはそれがあらためて確認されました。
 2005年8月、衆院解散の直前に二橋人脈の防衛施設庁長官の更迭がありましたが、防衛事務次官の守屋氏は留任。

 以後普天間飛行場の移設、海兵隊のグアム移転など在日米軍再編を巡る一連の日米交渉は、額賀防衛庁長官(当時)とこの守屋氏に丸投げされることになります。

 こうして、守屋氏の異例ともいえる長期の事務次官在任が可能になったわけです。
 ということは、守屋氏が通常の倍にもなる期間に事務次官として君臨して利権に関わる契機を作ったのは、やはりコイズミ純一郎氏ではないですか。

 なにしろ守屋氏は、エアフォースワンにのってプレスリー邸を訪問したときのコイズミ純一郎氏の訪米にまで随行しているのです。

 出世の足がかりとなった、防衛施設庁施設部長から3階級特進して官房長になったのは、1998(平成10)年の額賀氏の指名によるものだったとか。
 このとき防衛庁調達実施本部の背任事件が発覚し、証拠隠滅の疑いで当時の事務次官や官房長が次々と引責辞任したときに額賀氏も長官を辞職。この時の置きみやげが、守屋氏の官房長就任だそうです。

  そういえば、元仙台防衛施設局長の太田述正氏が11月20日、毎日新聞などの取材に「00年3月、当時官房副長官の額賀氏側から守屋氏を通じ、同局発注工 事に関して、山形県の建設業者を指名するよう口利きがあった、と部下から聞いた」という趣旨の証言をしたといいますから、防衛庁長官を辞めるにあたっても ぬかりなく手はずを整えておいたということでしょう。

 政治家が根回し・気配りの達人に目を付けて、己が利権を握る為の手足にしようと持ちつ持たれつ官僚を引き立て育てていくさまが見てとれますね。 
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