大晦日、朝が来るのを待って叔母の容態がおかしいと電話をかけてきた叔父のところへ夫は直行。前日も、その前日も、ベッドに横たわりながらも元気な笑顔を見せていたのに。
 叔母をいつも通っていた病院に入院させて夫が帰宅したのは、もう暗くなってからでした。

 ひとまずホッとして親戚寄り予定の元旦、叔母の入院先へ行く夫が出かける直前に開いた新聞を肩越しに見ると、一面全部を使った特集対談記事のど真ん中に、竹中平蔵氏の“えびすさんが砂糖をなめたような顔”が鎮座。

 なんで竹中平蔵? 正月早々! と思わず声の出た私……。

 その後すぐに新聞は傍らに置き、親戚寄りの準備に入りました。
 会もたけなわの午後、郵便局のパートで働いているひとりが遅れて到着。
 聞けば朝の7時から年賀状配達をしてきたという。雪の舞う中をバイクを駆って坂道を上ってきたのよ~、という話しでした。

 もちろん、話題はそこで民営化後の郵便局に。局内がいくつもの会社に分かれたことが話しのぼれば、手数料が高騰したこともやり玉にあがる。

 でねぇ、旧住友出身の西川善文が住友系列の銀行マンを郵政の幹部に入れて、好き勝手にしているらしいよ~、と私がいえば、なんであんなにいくつもの会社に分かれてしまったのぉ? と誰かが声をあげる。
 そりゃあ、やっぱり、ゆうちょ・かんぽを郵便事業から切り離すためでしょう、と私。
 やっぱり、そうなのぉ?! と郵便局パート務めの女性。
 
 こうして民営化郵便局の話しがひとしきり交わされたわが家の新年会でした。

  話しを元に戻しますと、件の「恵比寿さんが砂糖をなめた顔」の竹中氏が「経済論客」同士のふれ込みで幸田真音氏と好きなことをしゃべっています。というよ り、幸田氏の問に答えて竹中氏が自説をとうとうと述べています。こういう役目を仰せつかった幸田真音氏って、底が知れた、ですね。

 で、この竹中氏、「市場原理主義者」と呼ばれることがよほど気に障るらしく、いつかは木村剛氏との対談でも怒ってましたが、新年早々、「竹中さんは『市場原理主義者』ですか」と幸田氏に問わせることから始めています。どうもヤラセの対談臭い。

「逆にお尋ねしますが、市場原理主義者って何ですか」と逆切れしたように竹中氏が問いかけ、3つの批判にさらされている、とぶちまける。

・改革が早ければ「遅速だ」とけなし、遅いと「ぐずぐずするな」という「批判のための批判」
・もっと人の話を聞け、という「永遠の真理」を持ち出して攻めてくる批判
・市場原理主義者、というようなレッテル貼りの批判
 
 というのが竹中氏の直面する3つの批判。こんな批判にもめげずに「そこから先に話は進まない」と切り捨てる竹中氏は、相変わらずの口八丁ぶりです。

 でも、「B層」とか「抵抗勢力」とかレッテル貼りをしたのは自分たちじゃなかったかしら、ねっ。

「日本の最大の問題は『プロデュース力』」
『官僚は結局プロデューサーにはなれない。官僚組織というのは終身雇用制であり、政策自体が一つの利権を形成する。その利権に張り付いた一部の産業界があり、その代弁者である族議員がおり、族議員との調整役の官僚がいる構図」

 等々、竹中氏の指摘はその通りなのですが、じゃあ、彼は何をしてきたのか? と考えれば、問題の利権を自分の方に引っ張ってきただけじゃないのか、と思ってしまいます。族議員を切り捨てるほど、自分は高尚なことをしてきたのか、と。
 だいたい、年末から年始にかけて住民票を米国に移してまともに住民税を払ってこなかった、という竹中平蔵税逃れ疑惑に加え「B層」の名を一般に流布させることになったスリード社問題あたりから、政策を立案して実行していったこの新自由主義の旗手の誠実さも疑われますし。

 砂糖をなめた恵比寿さん顔の陰で何をやってきたのか? 口八丁手八丁でごまかしながら何をやっていたのか? 

 コンビを組んだコイズミ純一郎はプロデュース力があった、とでもいいたいのか。

 竹中氏の説によると、コイズミ純一郎は聞き上手の政治家ゆえに偉くなったのだそうです。
 確かに竹中氏の言うことはよく聞いたのでしょう。。

 そんな竹中疑惑の中でも最大級がりそな銀行をめぐるものでしょう。詳しいことは植草レポートをお読み頂くとして重要なところを要約しますと、

 03年の春、「大銀行といえども破綻させないというわけではない」と竹中金融相が語り、大銀行破綻が現実の問題として浮上。このとき暴落した株価のお陰で、外国資本が日本の優良資産を破格の安値で大量取得。

 そして金融法制の巧妙な抜け穴をかいくぐって、5月17日、実質国有化方針が示され、りそなは破綻前資本注入を受けます。銀行救済が実行され、株価は猛反発。7600円まで暴落していた日経平均株価は17000円台まで上昇することに。  

 そうして竹中金融相が米国政策当局とコンタクトをとりながら、「大銀行破綻をちらつかせて株価を暴落させて、最後の局面で法の抜け穴を活用して銀行救済を実行する。銀行救済後には株価が猛反発する」というシナリオを描いていったのではないか、といわれているわけです。

 で、最後に幸田氏が自身の小説の前宣伝をすれば、毎日の司会者は、新春対談のしめくくりにふさわしいですねぇ、とくる。
 こちらは新年早々、ひどいものを見せつけられました。

   人気blogランキングへ