とむ丸の夢

戦争・平和February 24, 2008 11:14 am

子どもの頃、アフリカの地図を始めて目にしたときの違和感。
 それは、国境線が定規で引いたように直線になっていることでした。
 地図で見る境界線はジグザグ状になっているもの、と思い込んでいたからです。なぜ、直線なの?

 後にそれが19世紀から20世紀初頭にかけての列強の植民地分割による人為的なものだと知るまで、その疑問は頭の片隅にずっとありました。

 map_sudan.gif

 スーダンもこうした直線の国境を持つ国の一つですね。
 このスーダンについては、「私たちの国は、いったいどうなっているの? そしてダルフールのことも」で私も書いています。
 
   
    Sudan_map-ja.png  

  日本とスーダンとのつながりについて言えば、私の知る限りでは何といっても石油つながり。

 ダルフール・ニュース等を見てごく手短に私の理解したことを記せば、以下のようになります。

 経産省石油統計によれば、2000年から日本へのナイルブレンド原油(スーダン産原油) の輸入が始まり、当初64万キロリットルだった輸入量は06年には628万キロリットルと、 6年で10倍になっている。
(昨年12月は596万5095キロリットルと、前年比95.1で、確かに減少はしているがわずか)。

 昨年2007年は中国が輸入を大幅に増やしてスーダン産原油の輸入国第1位になったが、2006年は日本が第1位だった。

 中国が石油開発と武器輸出でスーダン政府を支援しているが、スーダン歳入の60%を石油が占め、歳出の70%が軍事費であることを考えれば、日本も、スーダン政府のダルフール・ジェノサイドに協力していることになる。

 昨年9月に日本の首相はイギリスの国会議員と人権団体からの書簡を受け取り、これを受けて経済産業省は11月にスーダン産原油の実態調査に乗り出したが、スーダン産原油の輸入を手控えるような要請は行っていない(ブルームバーグ・ニュース)。
 そうした中でスーダン産原油への依存度が高かった関西電力や九州電力は、すでに使用を自主的に減らす方針を固めた。

 

 で、ここにきて、政府は自衛隊のスーダン派遣の検討を始めたというニュースが報じられました(2月16日読売)。 

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 政府は15日、スーダン南部に展開する国連平和維持活動(PKO)部隊の「国連スーダン派遣団(UNMIS)」に自衛隊を派遣する検討に入った。

 同国西部のダルフール地域で展開中のPKOとは別の活動で、和平合意の履行確認や地雷除去支援などの任務を想定している。

 スーダン南部では、1983年以降、北部のイスラム教徒を主体とする政府と、キリスト教徒の多い南部地域を基盤とする反政府勢力が激しい内戦を繰り広げてきたが、2005年に和平合意が成立した。

  UNMISには昨年8月末現在、日本を除くG8(主要8か国)のほか、中国や韓国も要員を派遣、部隊要員8809人、文民警察要員660人、軍事 監視要員607人が活動中だ。日本政府はこれまでの検討で、国連平和維持活動協力法(PKO協力法)が定める自衛隊参加5原則を満たすと判断した。

 ただ、UNMISの活動では、昨年9月末現在、病気や事故などによる犠牲者が計26人出ており、自衛隊派遣には異論が出る可能性もある。

 ダルフールのPKO「国連・アフリカ連合合同部隊(UNAMID)」を巡っては、欧米に日本の参加を期待する声もあったが、PKO協力法が定める紛争当事者間の停戦合意がなく、自衛隊は参加できない。

  この記事を読む限りでは、ダルフールのUNAMID(国連・アフリカ連合のPKO部隊)には現行のPKO協力法の規定によって参加できないが、2005年1月9日、20年以上続いた内戦を終結させる南北包括和平合意(CPA)が成立した南部には参加できる、つまり自衛隊を派遣したい、ということのようです。
 
 スーダン産原油は硫黄分も少なく上質で、日本では火力発電に使われています。 
 結局、私たちが快適な生活を過ごすためにスーダンから石油を買えば、ジャンジャウィードによる虐殺に手を貸すことになる……そんな事態に陥っているわけです。

 ダルフールはそのままにおかれてスーダン政府と南部が先に和平で合意したのも、石油の出ないダルフールのある西部に対して南部は石油を産出するため国際社会の注目が大きく、アメリカの介入があったためといいます。 

  日本としてはスーダン産原油はほしい。そのためには国際的に大きな問題となっているスーダンのPKO活動に参加しなければならない、としているようです が、また別な意図もあるようです。早く言えば下心ですが。つまり、国連安保理常任理事国の座を狙うものとして、今、点数稼ぎをするときだ、みたいな。

 なぜ日本がそれほどまでに常任理事国入りを目指すのか、どうも怪しい動機が推測されるのですが、その話しはまた脇に置いて、今、スーダンには人道的支援が必要だ、というのは確かなことでしょう。

 現在、ジャパン・プラットフォームJPFの事業は終了しているようですが、ピースウィンズ・ジャパンPWJ等のNGOが現地で活動しています。

 ここにさらに自衛隊が赴いていく意義はなんでしょうか?

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海外誌/紙 記事, つぶやきFebruary 21, 2008 5:17 pm

防衛省、年金、米軍基地、食料……挙げていけばきりがないほど大きな問題が次々に発覚ところにもってきて、最新鋭の艦船が小さな漁船もよけられずに衝突……いったい私たちの国はどうなっているの?!

 改革するゾ、の声になびいて黄色い鬨の声をあげながらどこかあっけらかんとしてその後にやってくる地獄のことに思いが至らなかったコイズミ時代。
 国民の生活は後まわしにして首相の理念が突っ走り、空回りしながらも復古主義の目的へ向かって足を踏み出したアベ晋三時代。

 無為無策、ひたすら模様眺め、洞ヶ峠で昼寝をする現在のフクダ政権。昼寝をしながら、指示待ちなのかもしれません。どこからの指示って、アメリカとかヨーロッパとかの。

 その一方で、私たちの国は、これまでいろいろと繕ってきたものが、がらがらと音を立てて崩れていくようです。
 いったいどうなってしまうのでしょう?
 イライラと不安を募らせるのは、私だけではないはず。
 選挙を中心にして政治が周っていく露骨さにも、いい加減に愛想を尽かしたくなりますし。

 さて、ちょっと前になりますが、有名なアメリカの映画監督スピルバーグ氏が北京オリンピックの芸術顧問を辞退したニュースが流れたのを覚えておいででしょうか。
 
  スーダン・ダルフール地方で民族浄化(大量虐殺・レイプ・略奪)作戦が現政権の支援で行われていて、それに中国から輸入された武器が使われ、また中国がど んどんスーダン政府へ影響力を強めていることから、圧力をかけることも含めて、スピルバーグ氏は批判の意思表示をしたようです。

 以前から国連は、このイスラム教徒による民族浄化を大きな人道上の問題のとみなしてきたようですが、常任理事国の一つが中国であることから、ことがなかなか進まないのだ、という説明がよくなされています。

 以下に記すBBCの二つの記事もスーダンと中国の関係に懸念を示しています。
 確かにそうなのでしょうが、もうひとつ、気になるものを見つけました。

「オ マル・アル=バシル大統領率いる現政権からものを買う、つまりスーダンから原油を輸入することは、この民族浄化に手を貸すことになる。けしからん」という 理屈からすると、スーダンの惨状に対する責任はどうも中国だけでなく私たちの国にもあるらしい、ということを知ったのです。 

 アフリカ、スーダンと言っても私たち日本人にはなじみが薄く、ピンときませんが、国際社会では大きな問題になっています。
 どういうことかというと、同国ダルフール地方で、アラブ系のバシル政権が支援する武装集団が非アラブ系住民の地 元民に対して襲撃、略奪、殺人を繰り返し、最近3年間で既に18万人もの犠牲が出ている、というのです。
 そしてアメリカ Parade 誌による世界独裁者ランキングでは長らく第1位の座を、このバシル大統領が獲得していたそうですが、今年は金正日首席が第1位に躍り出たのだという話しです。

 常任理事国の中国は、スーダン政府と石油採掘利 権で強い関係があり、スーダン政府に軍事支援もしているといわれています。

 ところがこちらを見ると、スーダンのバシル政権とは日本もかなり強い関係を持っていて、日本政府が「イギリス議員と人権グループからの圧力を受けてスーダン原油の輸入禁止を検討している」と報じられてるのが、昨年の12月7日のことなのです。
 スーダン・トリビューンには、「スーダン原油の最大の輸出国は中国ではなく日本だ」とありますし。

 ということはこの時点では確かに私たちの国も間接的ではあってもダルフールでの大虐殺に責任があるということでしょう? 中国の問題とばかり考えていると、ちゃんとこちらにはね返ってくる……
 
 このSUDAN DIVESTMENT UKの記事はダルフール・ニュースで訳されています。

日本はダルフールに変化をもたらすためその経済影響力を行使しなければならない。そしてスーダンとのその石油貿易はハルツームへの本当の圧力を振るうために力となる

 と、イギリスの主要政党と議員たちの連盟で、昨年9月と10月に日本の首相宛に懸念を表明する書簡を送ったそうです。

 イギリスからの要請を受けてやっと動き出す。
 もちろん何もしないよりもいいわけですが、国際的にはずいぶん以前から問題になっているのですから、ここで要請に応えて対策を練るのであれば、もっと前からするべきことがあっただろう、と思います。

 で、さて、中国とスーダンとの関係を伝える14日とBBCニュースが以下です。

中国とスーダンは自然なパートナー?

ハルツームをぶらぶらしていると、中国にいるような気分になりそうなときがある

どこもかしこも建築工事中だが、多くの建物には極めて大きな中国風の特徴があるのだ。

それに、旧正月以来今だに、あちらこちらに朱塗りのアーチや提灯が見える。

バスは中国製だし、一部のポスターも中国製だ。

けれど中国人はほとんど目につかない。外出はするな、と指示されているようだ。

もちろん、BBCニュースのインタビューは受けたがらない。

私たちは、青ナイルを見渡せるすばらしい立地の中国国営石油会社の本社へ立ち寄った。

広報担当長はスーダン人だが、インタビューに応じてくれた。

私たちはビルの正面に立っていて、彼がちょうど2度目の質問に答えてくれていたその時、窓の一つから大きな怒鳴り声が聞こえた。

彼はあわてて立ち去り、数秒後に戻ってきた。

「申し訳ありません。話しをするな、と言われました」ときまり悪そうに話す。「誰が?」「中国人です」

はかりしれない影響力

ここでは秘密はいつものことらしい。胡錦涛首席が昨年やって来て、スーダン大統領オマール・バシルと、どうやら広範囲に及ぶと思しき協定を結んだ――詳細は明らかにされていない。

当然のことながら、この二国間の関係は、ダルフール紛争のせいで厳しい目に晒されているが、この種の秘密は中国のあら探しする人の標的になりやすい。

米国には、左派から宗教右派まで、ダルフール問題に絞った幅広い活動家やグループがある。

今ではそこに、スティーブン・スピルバーグや多くのノーベル賞受賞者やオリンピックのゴールドメダリストたちが加わる。

みな、スーダン政府に大虐殺を思いとどまらせるために、中国ははかりしれない影響力をここで使う必要がある、と語る。

米国政府は、本国のダルフール・ロビーに促されて、スーダンに対する制裁措置をとった。

またダルフール・ロビーは、アラブ人武装集団、ジャンジャウィードの手になる大虐殺はまさにジェノサイドだ、と主張している。

ノーベル賞受賞者たち

けれどスーダン政府には、ダルフールの大虐殺を止める力が実際あるのか?

ここの政府の役人でさえも、ジャンジャウィードがスーダン政府から早い時期に支援を受けたことは否定しがたいと分かるが、スーダン政府は内戦における武器としてジャンジャウィードを使ったのだ。

ところが政府の役人たちは、今ではダルフールにおける暴力が単に無法状態の中での強盗にすぎない、と主張する。ハルツームの当局では、ジャンジャウィードを管理下に置くための軍隊にも事欠くと言われている。

これは新たな国際部隊、国連・AU合同ミッション(UNAMID)だけが実行できる仕事だ。

まあ、もちろん、ハルツーム政府の場合は、アーメド・ハルーンに、つまり国際刑事裁判所に人道に対する罪で指名手配されている男に閣僚職を与えていなかったら、もっと説得力があっただろうに。
また、ジャンジャウィードのリーダー、ムサ・ヒラルを特別顧問に任命していなかったら、もっと説得力があっただろうに。 

今だに、米国、ノーベル賞受賞者たちやスティーブン・スピルバーグと比べて多くの西側諸国の外交官たちのスーダンと中国人とを見る目が少々甘いのに出くわす。

彼等の見方では、中国はゆっくりと変わりつつあることから、国際社会と協力するためにはスーダンを説得するのが望ましいと分かるだろうということだ。

さらに、米国人を含めて西側諸国の方へ戻っても、スーダンにとって必ずしもはいいとは限らない。

「西側はスーダンにとって、中国よりも自然なパートナーだ」とさる外交官は言った。「おおかたのスーダン人は分かっているよ」。

まあ、そうかもしれないが、確かに中国はスーダンに足跡を残すことに忙しい。
(BBCニュース 2月14日)

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追記;スピルバーグ監督の北京オリンピック芸術顧問辞任のニュース

中国 スピルバーグの行動に"遺憾"

中国は、映画監督スティーブン・スピルバーグのダルフール問題をめぐる北京オリンピック芸術顧問辞任の決意に遺憾の意を表明

中国外相は、オリンピックとスーダンを結びつけた批判の裏には「隠れた動機」が潜んでいる可能性がある、と語った。

同監督は、役にとどまり続けることは自分の良心がどうしても許さない、と述べた。

中国はスーダンと経済的・軍事的な強い結びつきをもっていることから、ダルフールの危機を解決するために中国はハルツームのスーダン政府に圧力をかけるべきだ、と活動家たちは主張する。

さる英国紙が、ノーベル賞受賞者、およびアーティスト80人が名を連ねた、紛争終結への助力を北京の中国政府に要請する手紙を公表した。

「中身のない美辞麗句」

中国外務省報道官の劉建超(Liu Jianchao)は、「我々は、中国とダルフールに絡んで数多くの論争や活動が続いていることに留意してきた。

 ダルフールに対する中国政府の政策を理解しない人がいたとしても理解できるが、一部には隠された動機も考えられ、これは容認できない」と記者会見で語った。

「中国は同時にダルフールにおける人道的状況に関心がある。しかし、中味のない美辞麗句は役に立たない。我々は、関係諸氏がもっと実際的になることを望む」

オリンピックに関しては
顧問にはチャン・イーモウ監督とカンフー・スター、ジャッキー・チェン等の著名人の名前も含まれる。
ハリウッドスター、ミア・ファローとジョージ・クローニーがダルフールをめぐって中国を批判してきた。

 

  北京政府は、ダルフールへの特使を任命し、同地域へ平和維持軍を送った。が、スティーブン・スピルバーグを含めて多くが、不十分だ、と言う、と説明した。

少なくともスーダン、ダルフール地方の5年間の紛争では20万の人が死亡し、200万が自分の家から追い立てられ、広範囲に及ぶ残虐行為で親政府の民兵が非難された。

スーダン政府はジャンジャウィードの民兵の後押しを否定し、ダルフールの被害は誇張されてきたのだ、と主張する。

スーダンが原油産出量の約2/3を北京政府に売る一方で、北京政府は武器をスーダン政府に売り、国連安保理がハルツーム政府に圧力をかけようとする取り組みを阻んできた。

ダルフールで使われてきた武器は、中国がスーダン政府にに売ったものだ、と活動家たちは話す。

「責任が果たせないままでは」

火曜日遅くのスピルバーグ氏の発表は、オリンピックを主催する上での初めての大きなつまずきだ、とアナリストたちは語る。

この著名な監督は開会式と閉会式の芸術顧問として招聘されたのだが、役にとどまり続けることは自分の良心がどうしても許さない、と説明する。

「スーダン政府は今に続くこうした犯罪に対する責任の大部分を負っているが、国際社会、とりわけ中国は、もっと努力すべきだ」とも述べた。

この圧力に加え、英国のインディペンデント紙は第1面に、胡錦涛主席宛の、ノーベル賞受賞者、政治家、そしてアーティストら80名が署名した、ダルフールでのさらなる軍事行動を求める手紙全文を掲載した。

署名者には多くの元オリンピック選手ばかりか、南アフリカのデスモンド・ツツ大司教、前米上院議員ビル・ファースト、そして英国脚本家トム・ストッパードも加わっている。

同書簡は2月12日に活動グループCrisis Action によって発表されたものだが、中国には、この物情騒然とした地域に平和をもたらすのを促す機会も責任もある、と述べられている。

「私たちの考えでは、この責任が果たせないままでは、自国民に残虐行為を続ける政府を支援するも同然です」と手紙には書かれている。
(BBCニュース 2月14日)

戦争・平和February 20, 2008 1:53 pm

沖縄が怒っていますね。
「子や孫のことを考えると腹が立つ」というのは、ごく自然の気持。

 私自身、高校時代の2年間を岩国の米軍基地近くに住みましたから、米兵の暴行事件を耳にするたび、身のすくむ思いがします。

 そんなとき、産経紙上で「『反基地』勢力が叫ぶいかがわしさ」なる論が掲載され、さらには福岡5区選出の自民党衆議院議員氏が、その論に乗って、

「遠 慮気味ですが『産経』氏が多分言わんとするのは、親や社会の監督責任など多少とも落ち度がこちら側にもあるのに、この事件を大仰に米軍再編や日米安保と かまで高めようとするのは如何なものかという常識的かつシニカルな(皮肉った)批判で、それはコラムの「『反基地』勢力が叫ぶいかがわしさ」という題字が 雄弁に物語っているような気がします」

 といってますね。

 原田 義昭氏のブログ、「『沖縄米兵少女暴行事件』とある分析」です。      2月13日(水)

「被害者へのお見舞いも心から申し上げたいと思います」と言ったそのすぐ後に「産経」氏への賛成言辞が続くのですから、前半でお見舞いを口にしても、単なる儀礼的なもの、あるいは慇懃無礼なだけでしょう。

 それにしてもです、

どうして駐留米軍はヨーロッパで規律がしっかりしているのに、アジアの一角・日本になると米軍関係者の凶悪事件がなくならないのか

 という疑問が呈示されています(毎日「発信箱」2月18日)。

 ここのところ毎日がおかしいなあ? と、岩国市長選報道、そしてこの沖縄、米兵暴行報道を読んで感じていたのですが、この発信箱さんの話しには思わず頷きました。

 駐留米軍が約1万人いるイギリスでも、欧州最大の駐留米軍(6万8000人)を抱えるドイツでも、「そんな事件は聞いたことない」と言われるそうです。

「米軍はヨーロッパ各国で地元の住民生活に治安の不安をかけることなく駐留している。なぜ、日本・沖縄で同じようにできないのか。米担当者は自問すべきだ」

 という言葉で発信箱さんは締めていますが、自問していただきたいのは、米担当者は当然のこと、件の産経氏にこの原田氏も加えたい。

 で、この「原田義昭」とはなんだか覚えのある名だ、と思って記憶を辿ると、あの「電子投票法案」を提出した人でした。
 昨年12月8日当時「原田の電子投票法か!電子投票法の原田か!」というキャッチフレーズが原田氏のHPに踊っていました。
 現在、その「ヨッシーサイト2008」に踊る言葉は「ストップ!! the地球温暖化」ですが。
(↑ このサイト名、リンクする気もしませんが、ご本人のオフィシャル・サイトのようです)。

 11区ある福岡の選挙区では、いわゆる“大物”の古賀誠、麻生太郎、山崎拓、鳩山邦夫に太田誠一等々に囲まれて目立ちませんが、当選5回。着々と悪さを重ねていく人なのでしょうね。
 
 おまけにこの方、2004年5月20日、学歴詐称で「文部科学省副大臣」の職を辞しています。

 米国のタフツ大学フレッチャー法律外交大学院卒業という学歴に誤りがあったことを明らかにし、

「大学にこれまで何度も確認して、卒業だと確信して いたが、文書で出してもらうことになり、必修の8科目中1科目を落としていたことが分かった。私自身びっくりしているが、学校や教育をつかさどる省のトッ プにある者として責任を感じている。職を辞したい」と語り、

 さらにその後、本人の申し出により開かれた衆院政治倫理審査会では、

議員として国家、社会のため命懸けで働き、しっかり名誉を回復したい」

 と述べて、議員辞職はしないことを強調したとか。

 自分から手を挙げて弁明に努めた、ということですね。
 追いつめられる前に早めに手を打ったのか……そういえば、昔は何か不祥事を起こすといったんは辞職し、その上で再度選挙に立候補する。そこで当選を果たせば「禊ぎ(みそぎ)」は済んだ、と言って、あとは世間が忘れてくれるのを待つだけでした。

 近頃は、選挙を待たず、政治倫理審査会で禊ぎをしてすますという一種のバイパス術が使われいるのか! と妙な感心をしてしまいました。
 
 それにしても次から次へといろいろ言ったりやったりしてくれますね。

 で、今回の米兵暴行事件に関する産経氏の言葉では、しつけ云々という下りがよく取り上げられますが、

「そういってはなんだが、これでまた、普天間飛行場の移設問題で、地元の首長や議員たちが日和見を決め込む理由ができた。基地との共存共栄以外に沖縄がたどるべき道はない。そのことを百も承知していながら、彼らはからだを張ってこなかった。

 日米安全保障協議委員会に設置されたSACO(特別行動委員会)が普天間の全面返還、ヘリポート移設を打ち出してから、もう10年が過ぎた。名護市のキャンプ・シュワブへの移設で日米合意が交わされているが、地元の調整は一向に進まない」

 という言葉には唖然とするばかりです。

「基地との共存共栄以外に沖縄がたどるべき道はない」という言をきいて、基地を抱えて悩む町に、怒りに震えない人がいるでしょうか。

 人を犠牲にしてでも、人を踏み砕いてでも、平然と、米軍基地があることを認めろ、からだを張れ、というこの人はいったい何ものなのだ?

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政治屋 1:52 pm

こば☆ふみさんから教えていただきました。

 信州は伊那で開かれた2月9日の民主党長妻昭さんの講演会のまとめが、加藤学さんのブログに載っています。
 
 あらためて長妻さんの言葉から年金問題を知ると、あまりのすさまじさに怒り心頭です。

 講演内容のメモを取っていただいた方から許可をいただきましたので、ここにも掲載します。

 長妻昭議員講演要旨 「どうなってる、どうする私たちの年金

① 道路特定財源に関連して多数の天下りがあり、多くの随意契約が行われている。(税金の無駄遣い)

 ② 会場の人の七割くらいがまだ社保庁に年金確認をしていない・・・どんどん行って確認して下さい

③ 年金問題は本来ならば年金担当課長クラスで処理できる話であったが、役所が問題に対応しないため、総理大臣にまで問題が上った。国民をなめている

 ④ 年金を取り戻した人の最高額は2,800万円余(96歳)、その次が2,750万円(87歳)1,000万円以上が81人以上に上る。(これらは社保庁調査でなく偶然に見つかったものがほとんど。)

 ⑤ 3月末までに年金特別便が850万人に届くが、それらは「ほぼ記録が抜け落ちている国民」を対象。

⑥ 厚生年金は昭和17年から、国民年金は昭和36年から始まった。

 厚生年金を創設した官僚の回顧録には……

「年金をどうやって使うか?」
「巨額の積立金で日 銀総裁よりも大きな権限を持てる……」
「天下りも何千人もできる……」
「どんどん使える……」

 ということが書かれており、制度創設当時からそんな ことを考えていた。 

 今、その通りのことが起こっている。

 グリーンピアなど……すでに6兆円が年金以外に使われていた。(参加者に現在の政府は無駄使い しているか?の質問にほぼ全員が挙手した)

紙台帳の照合は社保庁解体前の2年間で終わらせるように要求しているが、厚生労働大臣はあいまいなことを言っている。

 8億5千万件の紙台帳が残っており、コンピュータ入力の記録と照合し正しくするように政府に強く要望している。

⑧ 2年後の社保庁解体に向けて来年度予算には3,300万枚の紙台帳処理の費用しか計上されていない。25年かかる。国家プロジェクトでやるべき

⑨ 第三者委員会に査定を依頼しても10年後でないと自分の番にならないのです。

⑩ なぜこんな問題が起こるのか?

 永田町の外国人記者曰く。

「官僚と政治家の戦いなどということは考えられない……官僚は政治家の部下であるはずなのに、日 本では官僚に口出しできない。人事権を官僚が握り、大臣には任命権がない。」

(防衛省守屋次官と小池大臣の罷免・辞任事件など、おかしなこと……)

⑪ 中央官庁には130人の局長さん以上の官僚がいる。

民主党が政権を取ったら、その130人全員から辞表を預かり、人を見て任命する。
政党・大臣が人事権を 持つことが根本的に重要なこと。政治家がしっかりしないと……
(現政権のように)天下りバンクなどを作っている場合ではない。

 ⑫ 年金は組織と制度を見直すことである。

 民主党では「国税」として納めてもらう。

 今のような財務省のチェックが無い特別会計では21兆円の年金(厚生・国 民・共済など)を官僚がチェック無しで使えるために天下り団体へ資金が流れる。
(そのため、利権を持っている与党・官僚は法案に反対する)

⑬ 国からの天下り28,000人、4,500団体には半年で6兆円の税金が流れている(平成18年度半期)

⑭ 官僚をコントロールできる政権でないと年金(を含めた)「改革は出来ない!」

⑮ 日本の年金積立金150兆円の中からグリーンピアなどへ流れた。

HAT‐KAZシステム(ハット-カズシステムと読みます)が日本の問題である。

H=ヒモ付き補助金システム 
A=天下りシステム 
T=特別会計システム  
KA=官製談合システム 
Z=随意契約システム 

 昨日の国会でも

「一人に対して4回の天下りを国が斡旋しており(平均年収2,000万円くらい)これは 異常。
国家公務員法違反ではないか?」

 と追求した。

一般会計(80兆円)+特別会計=209兆円の財政支出から個別に精査・計算して15.3兆円の縮減が出来るはず。

 自民党は「根拠を示せ」というが、彼等に「では自民党はいくら削れるのか?」と聞いても返事は無い。

 政府に聞くと400億円だという・・・会計監査のデー タ。 

 民間のコンサルタントに聞くと放漫経営の企業なら3割は無駄を省けるという。

⑱ 質問
 「年金問題は政治家が悪いのではなく、役所が悪いのだと思う」……

 答 
 「年金記録の破棄を命じた官僚3人(存命)への国会(予算委員会)での質問を提 案したが反対しているのは自民党の理事たちである。

 民主党提出の年金流用法案を国民の反発を恐れて否決せず、議論せずに期限切れに持ち込んでいるところを みても、自民党は官僚とつるんでいる。

 (以上)

 80年代、ことに90年代後半に押し進められた行政改革の大きな目的の一つが、

「官僚主導で行われていた政策形成を、本来の担い手であるべき国民の代表である政治家の手に取りもどそうとするものである。此も云うまでもなく、中央の『行政府』の権限を縮小し、政治家ないし政党が実質的な権限を獲得しようとする改革である」

 と、多くの審議会・会議等で委員をされ、「中央省庁等改革基本法」の制定過程にも関わった東京大学公共政策大学院森田朗先生は言ってます。

 が、結局、コイズミ純一郎、アベ晋三氏らに見られたように、総理大臣が圧倒的な力を見せつけるまでになっただけでした。
 また同時に、実質的に自民党一党独裁が長年続いたおかげで、政権与党の自民党と、自民党にかぶりついて与党の立場を死守する公明党が官僚と固く結びついて、互いの利益を守り合い、かばい合うだけの現状は全然改革されてません。

 中央省庁再編等の行政改革は橋本総理のときですが、“改革”を叫ぶのが十八番だったコイズミ氏も、その行政改革の成果に乗っかったり丸投げをしたり。

 離れたりくっついたりしてカンバンを新しくしたり付け替えたりした省庁再編も、政治が一向に変わらないのですから効果なしです。かえって逆効果かな? 巨大省庁、国土交通省みたいに。

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教育 1:51 pm

松沢某が知事を務める神奈川県で、2013年度をめどに日本史を必修にするというニュースが報じられたのは、先週のことでした。

 自国の歴史を学ぶというのはけっして悪いことではない、とはいえ、このニュースに不安をかき立てられたのは、教えられる日本史の中味に不安を覚えるからです。

 それは根拠のないことではありません。

 私たちの国は、19世紀の末からつい60数年前まで、日本は神である天皇を中心として国造りをしてきた。日本は神の国であるする皇国史観が子供たちに教え込まれてきたからです。

 歴史はそのときどきの為政者の都合で、つまりその座の正当性と権力の源泉を主張するために、脚色されたり歪曲されたりしてきた、といっても言いすぎではありません。

 古事記・日本書紀が描きだす神々の世界、記紀神話は、お話として楽しめばそれなりにおもしろい。ロマンもありますし、個々のエピソードの中には当時の人々の感性が息づいています。
 
 ですがそのファンタジーの世界を歴史的事実として子どもたちに教え込んできたのが近代日本でした。

 一昔前まで、ちょっと年配の人であれば、神武に始まる歴代天皇名をすらすらと暗唱できました。
 もちろん、フランス革命などというものが世界に起こったことなど知るよしもなく、10歳になるかならないかの子供たちは、歴史の勉強と言えば、天皇名を懸命に覚えることだったのでしょう。

 そうして神の国の日本が負けるはずない、と信じ込み、長じて男は戦場にかり出され、女は銃後の守りを言いつかる。

 敗戦を経験したその世代が鬼籍に入り世代交代が進む中でも、戦前の統治がよほど己の利益と気分にあっていたか、天皇を中心とする神の国神話を政治・社会上の理念として掲げ、継承を目論む一団がありましたし、それを今に伝えようとする試みがなされてきたわけです。

 そうしてできあがった一つが、あまりにお粗末な成立エピソードを持つ「つくる会」の教科書でしょう。

 いつも面白いなあ、と思うのは、こうした戦前回帰・復古主義を唱える人ばかりでなく、共鳴する人までもが、それぞれ、自分は特別な存在であると考えていて、自分を統治する側に置くこと。
 明らかに、あなたは統治をされる側でしょう、と思われる人でもそうは考えません。

 一種の選民意識でしょうか、高揚感に浸り、自信がみなぎり、神の国を讃美して、自分たちに共鳴できない人はバカ呼ばわりします。
 この国を愛し、この国の伝統を 愛でるのは自分だけだぁ、といい気分に浸って、酔っているのかなぁ、とよく思います。
 こうなると宗教の域に入りこんでいる、といえるかもしれません。

 エリートが、エリートをもくろむ人たちから非エリートの人たちまでをも巻き込んで、みなエリートと思わせる手法が効いています。

 統治される側の人までもが統治している側にいると錯覚するのは階層構造があるからでしょうから、戦前回帰・復古主義に染まると、自分たちの下に、何か別の集団なり階層なりを想定するのかもしれません。
 上見るな、下見て暮らせ、のような。 
 女性も戦前は参政権もなく、家制度の下では妻は禁治産者扱いでした。

 常に見下せる誰かが自分の下にいる、という社会構造はネズミ講のようなもの。どこかで破綻が来るのではないかしら。
 でも、いつになっても、これに惹かれる人が後を絶たないですね。

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死刑制度 1:50 pm

米ニューージャージー州は、死刑を違憲と判断し全米(50州)で死刑が廃止された1970年の連邦最高裁の判断から一転、76年に出された合憲判断を受けて死刑を復活させた37州のうちで始めて、昨年12月に死刑を廃止しました。
 そのニュージャージー州知事コーザインさんが、毎日新聞との会見で語ったという言葉が心に残ります。

「暴力(犯罪)をなくすために死刑という制裁的暴力を使うべきでない」

 と話すコーザイン知事は、死刑を廃止すべきだと考える理由を3つ挙げたそうです。

1.州が設置した委員会の研究結果から、死刑の適用が経済的、人種的にみて特定の階層に片寄っていることがわかった。

2.死刑を継続することによる(犯罪を低下させるなどの)実質的成果が、そのためにかける州民の税負担に比べ小さい。

3.自分を含め暴力(犯罪)を避けるために死(刑)を使うべきでないと考える人がいる。

 ニュージャージー州は昨年12月に上下両院が死刑廃止法案を可決し、知事が署名しました。

 コーザイン知事は「議会と行政が、制裁的な暴力をなくすことを民主的に選択した意義は大きい」とも述べたとか。

 そしてこの方は、イラク戦争に反対した上院議員23人のうちの1人なのだといいます。

 アメリカの話しだとはいえ、久しぶりに政治家から良い言葉を聞いて、ちょっとうれしくなりました。

死刑の適用が経済的、人種的にみて特定の階層に片寄っている」という指摘は人種のるつぼアメリカだからこそ浮き彫りになったとはいえ、私たちの国でも「経済的にみて特定の階層に片寄っている」といえそうです。

 このところ、橋下氏、鳩山邦夫氏等々、あまりに軽い政治家の言葉に不信感が募っていたところですし。

 で、私たちの国でも、超党派の「死刑廃止を推進する議員連盟」が、死刑廃止に向けて「4年間の執行停止」を盛り込んだ法案を9日までにまとめたことをご存じでしょうか?

 私は、少々前になりますが、10日のBBCニュースでこのことを知りました。

日本の国会議員、死刑停止を議論の俎上に載せる

日本の超党派議員連盟が、4年間の死刑一時停止を提案している法案をまとめた。

同法案は死刑制度廃止に向けた一歩で、近いうちに国会に提出されるだろうが、死刑に代わって仮出所なしの終身刑を導入している。

民主主義をとる先進国の中でも死刑制度を維持するのは日本とアメリカだけだ。

しかし同発議は、手強い反対に会う可能性が高い。

秘密裏に執行される死刑

長い間、日本の死刑採用を批判する人たちは、刑罰として死刑を採用することは自由民主主義と呼ぶに値しないと評してきた。

この死刑という制度と同じくらい非難されてきたのが死刑の執行方法だ。つまり死刑囚監房(拘置所)に収容されたものたちは、執行直前になって知らされる。抗議行動をさせないためだ。

死刑囚たちは、メディアへの発覚や一般市民の反対の声を避けるために、ほとんど場合、国会閉会中の金曜日に絞首刑にされる。

公判の段階では、被告は弁護士へのアクセスを簡単には許されず、検察体制は証拠よりも自白を偏重する傾向がある。

死刑廃止を主張する議員たちは、改革をすべき時だと考えているようだ。

しかし現法相鳩山邦夫は死刑制度維持を主張している。昨年9月の法相就任以来、6件の死刑に署名した。

また、日本人の大多数は、特に凶悪な犯罪に対して死刑制度の維持を望んでいる。

同国の凶悪犯罪率は世界標準から見て低くとどまっているが、1990年代半ばからかなり上昇してきた。

(以上)

 日本のメディアでこのことを伝えたのは、私の気がついたところでは共同通信ぐらいでした。

「(1)終身刑の創設(2)死刑制度調査会の国会設置と4年間の死刑執行停止-が柱で、今国会での参院提出を目指す。死刑執行の停止を求める法案が国会に出されれば1956年以来、52年ぶりとなる」

 とのことです。

 以前にも、日本の死刑制度の過酷さをBBCが伝えたことを記事にしています。
死刑執行はこれで最後にして欲しい」です。
 死刑の秘密主義についてはこちらにも詳しく書かれています。

 日本人の大多数が死刑制度の維持を望んでいる、という世論調査について、東京拘置所のそばで死刑について考える会(そばの会)が、設問そのものに疑義を呈しています。

 死刑廃止を推進する議員連盟の発議を機に国会でも死刑制度について論議され、私たち一般の国民も、いま一度立ち止まって死刑のことを考えることになればいいな、と思います。

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政治屋 1:48 pm

反戦の家づくりさんが“詐欺”と呼んだ国交省の「交通需要推計」。

 20 年度から10年間で59兆円を投じる「道路整備の中期計画」が、実は1999(平成11)年の道路交通センサスをもとにして2002年に推計された「(平 成)20年度に8680億台㌔まで交通量が伸びる」という予測を根拠にしてつくられたものだった、という話しのことです。

“水増し予測”とでもいえるような国交相のあこぎな数字つくりが明らかになりましたが、12日衆議院予算委員会の馬淵氏の前にこの問題を追及した、8日の武正公一氏の質疑のもようを目にしましたので、このことについてお伝えしようと思います。

 下の国会中継写真で分かるように、昨年11月に国交相から出された20年度から10年間の中期計画は、現在実施中のものと同じ資料に基づいて作られています。つまり、

1.2008(平成20)年度から10年間の中期計画の根拠となった数値は、10年近くも前の1999年の調査に基づくものであった。

 また、

2.これまで中期計画と言えばいずれも5年間の実施期間であったのに、今回は10年にまで及んでいる。

 この2点の追求に冬柴国交相がどう答えたのか、お読み下さい。
 ああいえばこういう状態ですが、普通に考えて納得いかないのが一般国民でしょう。

交通センサス

武正:1999(平成11)年のセンサスを元に中期計画がつくられているが、すでに17年のセンサスが国交省のHPに載っている。
 前回(1999年)では全車の交通量の合計は増加傾向にあったが、11~17年はほぼ横ばい。高速道路は減少が大きい。全体として貨物量は減少傾向にある、とされている。

 これまで5年ごとに整備計画が作られ、その2年前に調査が行われ、それをもとに推計作業がなされている。
 17年のセンサスをもとに中期計画をつくるべきではなかったのか?

冬柴:中期計画の125ページに1999年年のセンサスをもとに中期計画を立てたことがいわれているが、確かにこの時点で最新のセンサスは1999年だった。

 将来交通量推計をまとめるにあたっては、センサスの実施から3年を要している。17年のセンサスをもとにした推計は20年夏過ぎから末までには出るだろう。

 これには、都心居住の傾向、軽自動車保有台数率の増大、貨物の平均積載量の増大等、さまざまな社会・経済動向について、交通量への影響の分析、今後の予測について検討を進めるためには、大変複雑な検討が必要。 
 
 中期計画のうちどれを選んで整備を始めるかは、その時々の一番新しい道路交通事業推計を用いてやっていく。

武正:平成16年になぜセンサスができなかったのか?
 本来ならば、5年ごとのセンサス実施なのに、なぜこのときは6年空けたのか?

 また今まで5年計画で実施されていたのが、この激変の時期に、なぜ10年の中期計画なのか?

冬柴:交通量の推計はセンサスを通じて行われる。経済成長期で右肩あがりの時代は短い時期をおいて行われ、将来推計は過去の推計値を伸ばして可能だった。トレンド・モデルはそうなっていた。

 人口減少社会、人々の生活様式の多様化など、複雑な傾向を詳細に分析して将来動向を推測するには、高度な分析と膨大なデータが必要になっている。

 中期計画に載せられたたといって、そのまま工事が始まるわけではない。
 現実にアクションを起こすとき、最新の科学的データに基づき判断される。国会等の判断を仰ぐときも、そういうものでないと受け付けてもらえない。

 (以上)

 先週にもこうしたやりとりがあったのですが、休日を挟んで次の審議でも、馬淵氏の質問に対して冬柴国交相は同じようなことをくり返すだけだったみたいですね。

  昨年11月、冬柴国交相は「道路整備や補修・管理の費用はどんどん増えている。余ってるなんていう机上の空論はやめてもらいたい」と言い、同席した二階氏 も「大臣の主張を全面的に支持する。道路をストップさせてやろうというようなことは絶対に承服できない」と語り、その翌日に中期計画素案が発表されたわけ です。

 果たしてどちらが机上の空論だったのでしょう?

 今年度で終わる中期計画のもとになった古いセンサスの再利用で交通量が増えるとした推計と、その推計を使って立てられた、しかもこれから10年間という長きにわたって実施される中期計画の方が、よほど机上の空論だと思うのですが。

 これは確信犯でしょうから、やはり“詐欺”と呼ぶのにふさわしいのでは。
 
 それにしても、これほどまでに自らの信用を貶める政府とは、いったい何なのでしょうか?
 
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戦争・平和 1:37 pm

補助金という“アメとムチ”を手に、国が米軍再編計画にもとづく負担を基地の町に押しつけていく。

 賛成か反対かで町が2分されたことの辛さ、しんどさ、とまどい、心配等々を、岩国に住む人が語っていた今日13日のクローズアップ現代。

 補助金も、もとはといえば税金。  この金をチラチラ見せながら、自治体を懐柔していく防衛省。  言うこときかなかったら岩国みたいになるよ。

 岩国はいわば人身御供のようなものだった。  岩国ばかりではない。沖縄は島全体が人身御供のようなものか。

 昨年5月23日、アベ内閣の下で「米軍再編法」が強行採決で成立。その揚げ句が、現在の惨状。 

「在日アメリカ軍再編への協力の度合いに応じ、基地関係市町村に交付金を支給することなどを盛り込んだ米軍再編関連法案が23日午前、参議院の本会議で可決・成立しました。この法案はアメリカ軍の再編を確実に実行するために2017年までの時限立法として成立しました。

防衛大臣が新たに米軍施設や訓練移転などを受け入れる市町村を指定し、その工事の進捗状況や協力の度合いに応じて交付金を配分することが盛り込まれています」

等と、琉球朝日放送が報じた。

 強行採決でも一度成立してしまえば、こうして法として国民を縛る結果になる。

「苛政は猛虎よりも猛々し」

 テレビ画面を見ながら、違和感を覚えたこと。  金武町といキャンプ・ハンセンを抱える小さな町の町議会場がとても立派なこと。

 金武町では、住民の生活のすぐ隣で実弾射撃が行われる。時には早朝や深夜まで。  そのこと自体が、つまり実弾がいつ町の人に向かって飛んでくるか分からないこと自体が危険。  毎日毎日くりかえされる、銃弾が発射される音の大きさも、発射音そのものも、人間の神経には耐えられない。

 睡眠薬に頼ってやっと確保される睡眠って?

 そんなことと引き換えに与えられた補助金・交付金の理不尽さを、立派すぎるほどの町会議場のしつらいが物語る。

 豪華な議事場も庁舎もいらないから、静かで穏やかな生活を返してくれ! という声が聞こえてきそうだ。

   米軍再編法に抗う町に、5人の防衛省の男たちが、腰をかがめ、にこやかな笑みを浮かべてやって来て、甘いささやきを呟いた。

 今度の補助金は、ハコモノ以外にも使えますよ。

 教育にも福祉にもOKです。  受け入れ度合いによって、10%、66%、100%と補助金の支給も決まってましたが、賛成してくれるだけで、100%あげますよ。  ハコモノだけじゃない、教育にも福祉にも、つまりソフトにも補助金が使える! 

 こうして町は決断した。

 補助金でハコモノを作っても、その3割は地元負担。自治体にはまた借金が増える、という歴史を日本の地方自治体はくり返してきた。

 “三位一体の改革”を謳って、そんな地方自治体に割り当てる補助金・交付金を半減し、さらに自治体を絞り上げたところで、美味しいアメが欲しいだろう? と忍び寄ってくる国。

 こんな民をないがしろにする国とは何なのか。

 国を守るとは、政府の辞書では、己の利権を守り、自分の地位を安全なものにする、ということしか載っていないのだろう。

 広大な山が削り取られ、その土砂で岩国米軍基地の南側一帯が埋め立てされ、2400mの滑走路ができる。

 開発工事中の愛宕山。             人気blogランキングへ

戦争・平和 1:35 pm

 アメリカ海兵隊員による女子中学生への暴行について、私がよく読むBBCでもアルジャジーラでも、日本のメディアとは異なり、はっきりと「レイプrape」と書かれています。

 14歳の少女は、一度は逃げ出したようですね。でも結局つかまってしまって。
 どんなに怖ろしかったことでしょう。 
  
「家に送るから」「大丈夫。送っていく」という言葉に、「場所がよく分からず、不安になって乗ってしまった」という女子中学生の話です。

 なにか、この「不安になって乗ってしまった」というの、分かるんですよね。
 大人の女性でも、混乱状態になったときに、果たしてどういう行動がとれるというのでしょう。

 県の教育長は「心のケア」とかなんとか言っているようですが、何かことがあるたびにくり返される「心のケア」という言葉も、空しく聞こえます。
 子供たちばかりでなく住民みながそんな目にあわないために、どうすべきなのか、県も国も真剣に考えるべきでしょっ?

 このニュースに怒り狂っていると、さらにまた、火に油を注ぐような記事が毎日夕刊に載っていました。

     岩国
  
 今日12日の記事です。

「06年の住民投票と市長選で「移転反対」を選択した民意が、今回選挙で『容認』に転じた」

 と断じるのは事実ではないでしょっ!

 市長選の結果を報じる11日の記事でも、「基地問題より生活」「財政難『井原節』に限界」「子育て世代の越え代弁」といった特大の見出しが毎日の紙面には躍っていました。

 こうした毎日の扱いには失望どころか怒りすら覚えます。

 朝日は“苦渋の選択”をせざるを得なかった市民の声を伝えていましたが(↓)。
     
      井原

 1608年、7割を超す年貢をとられた農民たちが毛利藩に対する一揆を起こしたとき、首謀者の庄屋ら11人が首をはねられたそうですが、その中の1人が井原さんの先祖だったとか。
 江戸期に頻発した百姓一揆では、一揆勢の声は聞き届けられても、指導者たちは斬首等の刑に処せられることになっていました。

 関ヶ原後中国10カ国から防長2カ国に減封された毛利藩が、大家臣団を抱えて苦し紛れに農民たちに課した加重な負担。
 これがちょうど基地問題に苦しむ岩国と二重写しになって見えますね。

         岩国投票

 気持はどうであれ、僅差であれ、市民が容認派の市長を選んだことによって、基地も艦載機受け入れも認められたとみなされてしまう、この事実をこうも早く目の前に突きつけられるなんて!
   

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戦争・平和 1:34 pm

もはや重要ではない日米関係、誰が大統領でも影響ない」とジャーナリストの上杉隆さんは言い切ります。

「今回の大統領選では、外交に関しては、イラク、パレスチナを中心とする中東、そして経済的なパートナーとしての欧州と中国ばかりに話題が集中している。日本はと言えば、辛うじて対中関係の中で触れられただけにすぎない。つまり、ワシントンでは誰も日本を気にしていないのである」

「日米同盟は存在しているが、米国の世界戦略上、日本はかつてのような最重要国からはすでに脱落している。米国にとってのアジアのカウンターパートは中国であり、その次はインドだ。もはや、日本は東アジアの戦略上の便利な「同盟国」としかみられていない」

 ということ。

 なるほど、かなり前からジャパン・バッシングJapan Bashingではなくジャパン・パッシングJapan Passingだ、といわれていました。

 80年代のバッシングBashingが90年代にはパッシングPassing、そしていつのまにかJapan Nothing。

 パッシングだ、ノッシングだ、と言われると、そこまで存在感がないのかと驚きますが、まあ、アメリカの思い通り、言いつけ通りになるので存在を感じる必要がないのか、と妙に納得。

 私たちの国は、世界の警察官アメリカのために「受け入れ国支援」を「思いやり予算」と言い換え、2位以下の国々を桁違いに引き離して、ダントツ1位、と貢献しています。
 それでもパッシングだ、ノッシングだ、と言われる情けなさ。

 さて、この日本とアメリカの“同盟の架け橋”在日米軍について、分からないことがたくさんありましたので、自問自答を試してみました。
 私の、私自身による理解ですから、もしかしたら独断と偏見に満ちているかもしれませんが。

Q1.なぜ、アメリカの軍隊が日本に駐留しているのか?
   また、なぜ、そんなことができるのか?
 
A;在日米軍司令部はHPで、

「平 和、安全とその維持のために」「在日米軍司令部は米国の前方展開を支援し、地域の安全保障と他からの侵略を抑止するため、日本国政府と合同で防衛にあたっ ています。もしも他国からの侵略があった場合には、在日米軍は地域の戦闘作戦を支援し、日本を防衛するために命令があれば戦闘作戦を遂行します」

 と謳っています。

「もしも他国からの侵略があった場合云々」は、日米安全保障条約の第5条に定められていること。

 この第5条と次の第6条「日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため」、日本が施設と区域を提供して米軍が日本に駐留できることになります。

Q2.(「地域の安全保障」の地域とはどこのことか? 「前方展開の支援」とは何のことか?

A;
「地域」とは「極東地域」。
「前方展開の支援」とは、アメリカ本土から、たとえば直接ベトナムとかイラクとかに飛んでいくのが大変なので、常日頃から日本でいつでも発進OKの準備して、すぐに戦場に駆けつける、ということ。

 それが証拠に、日本にいる米軍は、海兵隊、空軍、海軍等、高い機動力をもつものが主体。

 ちなみに、昨日市長選のあった岩国は海兵隊の基地ですから、街をで歩くアメリカ人の中にはセーラー服姿が見られるはず。
 そこへこれからは、西太平洋艦隊航空部隊司令部のある厚木基地の空母艦載機もやってくることに。

 厚木基地周辺の住民の起こした飛行差し止めと騒音被害の賠償を求める訴訟は、昨年末の提訴でもう4度目。

「空母が横須賀を母港とする限り、艦載機は岩国から厚木を経由して訓練場所に通う」
「米軍は、厚木と岩国との間をひっきりなしに行き来し、二つの基地を自由に使うだけではないか」

 そう、厚木基地の被害者の人たちは考えています。
 
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 写真は、空母キティホークの艦載機FA18スーパーホーネット戦闘攻撃機。2003年の配備でエンジン出力は従来機の35%増で騒音はさらに拡大したそうです。

 なお、海兵隊の司令部は沖縄キャンプ・コートニー。
「日本の防衛及び西太平洋とインド洋での有事計画、作戦を支援するために展開している海兵隊航空・陸上任務部隊の計画、指揮、調整を行っております」

 ということです。

 でも、間違ってはいけません。
 在日米軍司令部は横田基地に置かれていますが、実戦の作戦指揮ができるわけではありません。

 日本にいる米軍は、北方軍(北米大陸担当)、欧州軍(欧州から極東ロシア)、中央軍(中東から中央アジア)、南方軍(南米大陸)、太平洋軍(太平洋全域とインド洋、東アジア、オセアニア地域)の5つに別れたグループのひとつ、太平洋軍に属しています。

 ですから、いざ! というときには、ハワイの米太平洋軍司令部の指揮のもとで動くのです。

Q3.冷戦が終わって20年近くなります。今の日本とアメリカの軍事的関係はどうなっているのか?

A;1999年の日米防衛協力新指針(新ガイドライン)で法的な裏付けができ、これまで以上に軍事的連携を図ることが可能な態勢ができあがりました。

 時折耳にする「周辺事態」という考えもこの新ガイドラインでできあがりました。

 ですから現在の日米軍の守備範囲には、日本有事・極東有事を越えてアジア太平洋地域の有事をも入る可能性があります。
 ただし周辺事態法には、

日米安保条約の効果的な運用に寄与し、わが国の平和及び安全の確保に資することを目的とする

 という表現があることで、辛うじて歯止めがかけられているのかもしれません。

Q4.沖縄ではこの11日、その前日に女子中学生に暴行したということで海兵隊が逮捕されました。ずばり、どうして基地周辺ではこの種の犯罪が後を絶たないのか?

A;20歳にもならない若ものが、本国で射撃訓練、沖縄等の日本の基地では、毎日毎日、徹底的な殺人訓練を受けます(今回の容疑者は38歳ですが)。

 そんな兵士が休日や夜には街へと繰り出すのですが、いわば“歩く暴力”が街を行くわけです。
 基地の中の訓練では、頭は使うな! 殺人兵器になれ! としごかれ、街へ出るときには紳士になれ、といわれても、そんな「ジキルとハイド」並みのことはとてもできません、という兵士が必ずといっていいくらい出てくるのでしょうか。

 昨年は岩国基地の兵士たちが広島まで出かけていって女性に暴行していましたし。

 こうした兵士の暴行を、基地の上層部の軍人たちは“必要悪”とでも考えているのかもしれませんね。

 ううう、基地の問題は考えれば考えるほど、やりきれないことばかりです。

 どこが日本を守ってるんだ! 日本を守るというのは、日本人を守ることも含まれるはずだ! と怒ってみる。

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