沖縄が怒っていますね。
「子や孫のことを考えると腹が立つ」というのは、ごく自然の気持。

 私自身、高校時代の2年間を岩国の米軍基地近くに住みましたから、米兵の暴行事件を耳にするたび、身のすくむ思いがします。

 そんなとき、産経紙上で「『反基地』勢力が叫ぶいかがわしさ」なる論が掲載され、さらには福岡5区選出の自民党衆議院議員氏が、その論に乗って、

「遠 慮気味ですが『産経』氏が多分言わんとするのは、親や社会の監督責任など多少とも落ち度がこちら側にもあるのに、この事件を大仰に米軍再編や日米安保と かまで高めようとするのは如何なものかという常識的かつシニカルな(皮肉った)批判で、それはコラムの「『反基地』勢力が叫ぶいかがわしさ」という題字が 雄弁に物語っているような気がします」

 といってますね。

 原田 義昭氏のブログ、「『沖縄米兵少女暴行事件』とある分析」です。      2月13日(水)

「被害者へのお見舞いも心から申し上げたいと思います」と言ったそのすぐ後に「産経」氏への賛成言辞が続くのですから、前半でお見舞いを口にしても、単なる儀礼的なもの、あるいは慇懃無礼なだけでしょう。

 それにしてもです、

どうして駐留米軍はヨーロッパで規律がしっかりしているのに、アジアの一角・日本になると米軍関係者の凶悪事件がなくならないのか

 という疑問が呈示されています(毎日「発信箱」2月18日)。

 ここのところ毎日がおかしいなあ? と、岩国市長選報道、そしてこの沖縄、米兵暴行報道を読んで感じていたのですが、この発信箱さんの話しには思わず頷きました。

 駐留米軍が約1万人いるイギリスでも、欧州最大の駐留米軍(6万8000人)を抱えるドイツでも、「そんな事件は聞いたことない」と言われるそうです。

「米軍はヨーロッパ各国で地元の住民生活に治安の不安をかけることなく駐留している。なぜ、日本・沖縄で同じようにできないのか。米担当者は自問すべきだ」

 という言葉で発信箱さんは締めていますが、自問していただきたいのは、米担当者は当然のこと、件の産経氏にこの原田氏も加えたい。

 で、この「原田義昭」とはなんだか覚えのある名だ、と思って記憶を辿ると、あの「電子投票法案」を提出した人でした。
 昨年12月8日当時「原田の電子投票法か!電子投票法の原田か!」というキャッチフレーズが原田氏のHPに踊っていました。
 現在、その「ヨッシーサイト2008」に踊る言葉は「ストップ!! the地球温暖化」ですが。
(↑ このサイト名、リンクする気もしませんが、ご本人のオフィシャル・サイトのようです)。

 11区ある福岡の選挙区では、いわゆる“大物”の古賀誠、麻生太郎、山崎拓、鳩山邦夫に太田誠一等々に囲まれて目立ちませんが、当選5回。着々と悪さを重ねていく人なのでしょうね。
 
 おまけにこの方、2004年5月20日、学歴詐称で「文部科学省副大臣」の職を辞しています。

 米国のタフツ大学フレッチャー法律外交大学院卒業という学歴に誤りがあったことを明らかにし、

「大学にこれまで何度も確認して、卒業だと確信して いたが、文書で出してもらうことになり、必修の8科目中1科目を落としていたことが分かった。私自身びっくりしているが、学校や教育をつかさどる省のトッ プにある者として責任を感じている。職を辞したい」と語り、

 さらにその後、本人の申し出により開かれた衆院政治倫理審査会では、

議員として国家、社会のため命懸けで働き、しっかり名誉を回復したい」

 と述べて、議員辞職はしないことを強調したとか。

 自分から手を挙げて弁明に努めた、ということですね。
 追いつめられる前に早めに手を打ったのか……そういえば、昔は何か不祥事を起こすといったんは辞職し、その上で再度選挙に立候補する。そこで当選を果たせば「禊ぎ(みそぎ)」は済んだ、と言って、あとは世間が忘れてくれるのを待つだけでした。

 近頃は、選挙を待たず、政治倫理審査会で禊ぎをしてすますという一種のバイパス術が使われいるのか! と妙な感心をしてしまいました。
 
 それにしても次から次へといろいろ言ったりやったりしてくれますね。

 で、今回の米兵暴行事件に関する産経氏の言葉では、しつけ云々という下りがよく取り上げられますが、

「そういってはなんだが、これでまた、普天間飛行場の移設問題で、地元の首長や議員たちが日和見を決め込む理由ができた。基地との共存共栄以外に沖縄がたどるべき道はない。そのことを百も承知していながら、彼らはからだを張ってこなかった。

 日米安全保障協議委員会に設置されたSACO(特別行動委員会)が普天間の全面返還、ヘリポート移設を打ち出してから、もう10年が過ぎた。名護市のキャンプ・シュワブへの移設で日米合意が交わされているが、地元の調整は一向に進まない」

 という言葉には唖然とするばかりです。

「基地との共存共栄以外に沖縄がたどるべき道はない」という言をきいて、基地を抱えて悩む町に、怒りに震えない人がいるでしょうか。

 人を犠牲にしてでも、人を踏み砕いてでも、平然と、米軍基地があることを認めろ、からだを張れ、というこの人はいったい何ものなのだ?

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