またまたおかしな話し。

 暫定税率の失効でこのままガソリン税と軽油引取税が引き下げられたままでは、車の利用が増えることに加え、企業の生産活動などの活発化によって二酸化炭素の排出量が増えて、地球温暖化防止に逆行する、というのです。

 ちょっと前の話しになりますが、NHKが11日に伝えたことです。
 
 茨城県つくば市にある国立環境研究所がまとめたところによると、

 

今 の税率が 仮に1年間続いた場合、二酸化炭素の排出が年間およそ600万トン増えると試算しています。このうち3分の2は乗用車やトラックなどの運輸部門が占め、車 の使用が増えることが最も大きな影響を及ぼすと分析しています。さらに、この税率が今後5年間続いたとすると、二酸化炭素の増加はおよそ3900万トンに 上ると試算しており、その場合、年間排出量は京都議定書の基準となっている1990年の排出量のおよそ0.6%分増えると予測されています。これについ て、環境省では「ガソリン税などの引き下げは地球温暖化防止に逆行する側面があり、二酸化炭素の排出をこれ以上増やさないためには再検討が必要だ」と話し ています。

    だそうです。

 また昨日紹介しました石油元売りの雄エクソンモービルのCM文句。

   

明るい未来は手の届くところに来ている


 悪い冗談としか思えません……。

  それにしても国立環境研究所に試算させて、これ以上二酸化炭素の排出を増やさないためには、税率を引き上げなければならない、とニュースで流すのはどうも おかしい。ガソリン価格がどんどん高騰したのは比較的最近のことですし、1リットルあたり100円前後で推移しているときも120円の頃も、二酸化炭素の 排出が増えるから税率を上げるべきだ、などという話しはありませんでした。

 はてな? と思っていると、このニュースにはからくりがあったことに気づきました。

 テレビ東京ワールドビジネスサテライトの「どうなる? ガソリン税 08/2/19」に載っています。

今年度の道路特定財源は、およそ3兆円。その8割がガソリン税で賄われている。主な使い道は、新しい道路建設や維持管理などの「道路整備費」。最近、発覚したマッサージチェアなどの購入も、この「道路整備費」に含まれていた。
ガソリン税維持を主張する福田総理は・・・。
「燃料課税は温暖化対策上、果たしている役割は無視しえない」(福田 総理)

ガソリン税をどうするのか・・・? 地球温暖化という点から見てみると・・・。

暫定税率の有無に関わらずCO2排出量は増えていく」(増井利彦 室長/国立環境研究所 社会環境システム研究領域)

国立環境研究所は、ガソリン税の暫定税率が廃止された場合、現在の燃料価格が2割程度安くなると想定。その結果・・・。
「運輸部門全体で(毎年)約520万トン、CO2g排出量が増加する。520万トンのうち、全部が自動車」(増井利彦 室長/国立環境研究所 社会環境システム研究領域)
5年後までに6%削減するという目標に大きく逆行するという。では、ガソリン税を廃止せずに道路を作り続けると、どうなるのか・・・。

「経済成長とともにエネルギー消費が上昇、CO2排出量も増加する」(増井利彦 室長/国立環境研究所 社会環境システム研究領域)

税率を下げても道路を作っても、CO2が増えるとすれば、環境問題から見た場合、ガソリン税は道路以外に使うべきとの指摘もある。
 

 

 NHKニュースではこの最後の、ガソリン税を廃止せずに道路を作り続けると、経済成長とともにエネルギー消費が上昇、CO2排出量も増加する、という部分を無視してしまったのです。

 親に叱られる子どもが問いつめられてもなかなか肝心な部分を話さないで、それで? それで? と尋ねられて、やっとぼつりぽつりと事情を話すときみたいですね。おまけに、それで? と尋ねる人がいませんから、その重要部分は完全になかったことにされてしまった。。。 

    政府・与党の圧力、古森ごり押し就任経営委員長のにらみもあるのでしょうか、みごとな国営放送ぶりでした。

                                      

                              人気blogランキングへ