3月の時点でチベットにふれたエントリーを2つ、「ほうっておけば軍拡に走るのが世の常? そしてチベットのこととか」「争乱で殺される命の周りにはどれだけの人の思いがあるだろう」をあげましたが、それ以後、チベットをめぐる動きが今ひとつ分からなくて、書けませんでした。

 最近あまり覗いてなかった田中宇さんが、これについて書いていました。

や はり今回の騒乱は、もともと反中国的なチベット人の国際組織作りを手伝ってきた「人権外交」を推進しようとする米英の諜報機関が、組織内の過激派 を扇動し、米英マスコミにも大々的報道をさせて拡大した動きと考えられる。運動参加者の多くは、このような裏側に気づいていない。中国の台頭を恐れて中国 嫌いになっている日本人の多くも「欧米より中国が悪いに決まっている」と思いたいだろう。しかし人々は、国際政治を頭に入れて、冷静に考え直した方が良 い。

  暴動というものは、何らかのきっかけがないと起きない。オリンピック前の重要な時期にチベット人を怒らせたくない中国政府は、チベット人 をできるだけ懐柔し、暴動が起きないようにしていたはずだ。中国政府でもダライラマでもない何者かが、暴動を誘発したと考えられる。ダライラマ以外の亡命 チベット組織の人々には、大した力はない。とすれば、最大の容疑者は、歴史的に亡命チベット組織を支援誘導してきた米英の諜報機関ということになる。

 

 この田中宇さんの推測通りだとすると、かつて日本がやり玉に挙がった「黄禍論」がまた頭をもたげてきたのか、とうんざりしますが、容疑者として目されている米英の諜報機関は、田中氏によれば欧米の国際的なイメージ宣伝会社とつながっているらしい。


 さらに今日、「私も一言! 夕方ニュース」だったでしょうか、世界100カ国以上を周ってきた方がゲストに迎えられて語る中にチベット問題がありました。


「チベットに関する現在の情報は、ほとんどといっていいくらい欧米から出ている。欧米人は、1933年に出版されたヒルトンの『失われた地平線』の理想郷“シャングリラ”からチベットのイメージを得ている。最近では映画『セブン・イヤーズ・イン・チベット』もある」。


 ニュースを鵜呑みにしない方がいい、とそんな話しでした。


 とほほさんの所には、こんなチベットの話しもありますし。

 25日に中国が対話の用意があると表明したことに対して、「「対話を実りあるものにするため、中国がダライ・ラマの前向きな役割を認めることが重要」と亡命政府が声明を発表しています。
 オリンピックを前にした苦し紛れの北京政府の表明だとしても、それがチベットとの対話につながっていけばいいな、と思います。


 なお、長野の聖火リレーについては、カトラーさんが詳しくレポートされています。


 で、私が気になったのは田中宇さんが言及する米英の諜報機関と関係の深い国際宣伝会社のこと。


 この国際宣伝会社とは、菅原出さんが『外注される戦争』で「戦争広告代理店」と呼んだThe Rendon Groupレンドン・グループのようなものでしょうか。それ以外にはSinclair Broadcasting Groupシンクレア・ブロードキャスティング・グループなどという会社があるらしいのですが、こうした会社がなければ、湾岸戦争もイラク戦争も起こらなかったかもしれない、とまでいわれています。

 この2社が今回のチベット問題に関係するのかどうかは、私にはまったく分かりません。
 ただ両社とも「心理戦」や「情報戦」を仕掛けるプロです。

  イラク戦開始前に米国民や国際世論を味方に付けるために大々的にプロパガンダ作戦を行ったのが、ブッシュ政権が契約したレンドン社であったことは有名。ま たパナマに侵攻してノリエガ政権を倒す時(1989年)に力あったのも、パパ・ブッシュの湾岸戦争時(1990年)、月額10万ドルをクウェート亡命政府 から貰ってプロパガンダ支援をしたのもこのレンドン社。

 湾岸戦争後にはこの会社は、フセイン政権を倒すためにイラクの反体制派グループ育成の仕事をCIAから請け負ったそうです。

 もともとそうした仕事は、1946年にパナマに設立された米州学校The School of the Americasのように、直接アメリカの国防費で運営されていた組織が関わっていたのではなかったかしら。

 それが、民間に出来ることは民間に! の合い言葉よろしく、どんどん民営化されていったとか?
 ヤバイ仕事は民間に任した方が政権は安全なところに身を置けますしね。

 で、このレンドン社のトップページに掲げられた写真は、紛れもなく私たちの国日本の、おそらくは東京の夜景。コワイなあ。

     サービス内容は、戦略的コンサルタント、メディア分析、危機管理等々。その中に「早期警戒レーダー」というサービスがあるのですが、  ニュースモニターをして、 必要なときはメールで警告をしてくれるようです。

                                                                     

 おそらく日本の政治も、こうした会社に見張られているんでしょうね。

 もしかしたらコイズミ純一郎・竹中平蔵氏らの戦略をデザインしているのもこうした所かな? とモーソーしてしまいました……


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