昨日に引き続き、家人のつけたテレビに何気なく目をやると、鳥越さんの発言中。
 コイズミ内閣の規制緩和の一環として2004年の派遣業の改定で派遣労働が広がったことをあらためて指摘していました。
 郵政民営化もあげ、コイズミ改革のなかで間違っていたことは手直しすべきだ、と。

 これにすぐさま異を唱えたのが、30代か、と思われるニッセイなんとか研究所の女性エコノミスト。常連らしい若い弁護士もそれに同調。
 規制強化をすれば企業活動が成りたたなくなる、せっかく持ち直した景気が悪くなる、とかなんとか。

 どうもここ何日か、この番組では派遣労働を巡って二つの見解がぶつかりあっていたようです。

 派遣労働の規制に反対する企業人、エコノミストたちは、こうした派遣労働から生じる問題をはじめから予想していたのではないか。
 競争社会を生き延びれないものは切り捨てるより他ない、能力がないのだ、努力が足りないのだ。それに比べて僕/私は、努力も怠らなかった、おかげで今の地位がある、企業と経済の発展のためには多少の犠牲はかまわない、と考えているのではないか。

 そんな気がしました。

 自分一人の力で今の自分があると自負して、時には傲慢さが鼻をつくような人がときどきいますね。
 どれだけ周囲の人に助けられ、見守られてきたか、気づきもしないのでしょう。 

 私は見落としたのですが、昨日この番組で、白石真澄関西大教授が、

「いまや働く人の30数%がこうした非正規雇用で、それを規制強化すると企業活動は成り立たないと思う」
「こういう(非正規の)人たちの犯罪確率が高いという科学的根拠もなく、派遣そのものが悪いとして規制する方向は間違ってる」

 と言ったそうです。

 科学的根拠がない、と言われるともっともらしく聞こえますが、この先生も一番大事なことを忘れているのです。

 何よりも問題は、この派遣労働がとても非人間的な働き方だ、ということ。
 わかものの心と体を蝕む恐れが高いこと。

 白石先生は、これから先も派遣労働を野放し同然にして、どの程度の派遣の働き方で、どの程度犯罪を犯しやすくなるのか、データを集めろ、とでもいうのでしょうか。
 人の心と体は、一度壊れると、壊れるまでに至らないときでも、回復にどれだけの時間とエネルギーがかかることでしょう。

 私たち日本人は、人間よりも企業利益を優先した企業犯罪を水俣病とかイタイイタイ病、四日市ゼンソク、新潟水俣病等々で学んだのではなかったでしょうか。

 水俣で奇病が発生したとき、時の行政や学者はどんな対応をしたでしょうか。
「そのメカニズムが解明されるまでは、水俣湾の魚を食べるのを禁止させるわけにはいかない」と結論した厚生省が依頼した学者委員の先生たちは、恥を知るべきでしょう。

 
 さて、話題は変わり、アフガニスタンへの自衛隊派遣を目論む政府が、外務・ 防衛両省職員、自衛官らによる合同調査団を8日現地に送ったこと。

 ……首都カブールのほか、物資の空輸活動や道路補修などインフラ整備の支援活動を想定し、地方都市も視察する。
 政府は早ければ8月後半にも召集される臨時国会を視野に、アフガン本土への自衛隊派遣実現に向けた法整備の検討に着手しており、早期に現地情勢を把握する必要があると判断した。
 …… 
 
                                                                                                 
 来年1月には新テロ対策特措法が期限切れになるため、給油活動の継続とアフガン本土での活動を目的とした法案を意図しているようです。

 それにしても、もう自民・公明が支える米国の“対テロ戦争”協力はメチャクチャです。
 いったい、私たちのこの国をどうしよう、というのでしょう。

 
  つい、この10日も、パキスタン北西部の部族支配地域で、パキスタン治安部隊とアフガン軍などとの間で激しい戦 闘があったばかりです。

 ……パキスタン軍は11日、同国側少なくとも11人の死亡が確認されたとし、「(アフガンに駐留する)米軍など連合軍が 理由もなく卑劣な攻撃を仕掛けてきた。対テロ戦争の同盟関係を損なう行為だ」と激しく非難した。

 国境付近では過去にも両国部隊間で小競り合いが起きたことはあるが、パキスタン側が米軍主導の連合軍を非難するのは異例。アフガン当局や連合軍などからのコメントは出されていない。
 パキスタン軍によると、パキスタン側にある治安部隊の国境検問所が10日夕、アフガン連合軍数百人によって攻撃を受けた。治安部隊約40人が銃などで応戦、戦闘は深夜まで続き、数十人が行方不明になったとしている。
 攻撃を受けたとされる検問所について、アフガン政府は「アフガン領土内にある」と撤去を求めてきた経緯がある。

(*12日の毎日朝刊には、
「現地の報道では、現場は両国が国境の位置を巡り争っている地域で、検問所を設営しようとしたアフガン軍をパキスタン治安部隊が阻止し、アフガン側が攻撃し戦闘に発展。劣性の治安部隊をパキスタン側武装勢力が支援したことから、米軍機が空爆したという」
 とあります。 byとむ丸)

  国境地帯を拠点とする武装勢力との和平協定締結交渉を進めるパキスタンのギラニ内閣に対し、アフガン、米国政府などはアフガンで武装勢力の攻撃が 増えたと指摘し、「パキスタン側が武装勢力の越境を黙認している」と批判し続けている。パキスタン政府は黙認を否定しており、今後、国境の軍事的緊張が高 まる可能性がある。

(毎日 6月11日) 
 
 
 
 このアフガン・パキスタンの衝突から米軍の空爆に至った出来事についてはBBCもアルジャジーラも大きく取り上げています。

 米軍は、タリバン系武装組織との衝突で攻撃の的になった末の行動だ、正当防衛だ、と主張し、国務省は、(11人のパキスタン兵士の死は)遺憾だが、兵站線の確保に必要なことだった、と弁明。

 パキスタン軍はそれよりも先に、「(米軍の)正当な理由のない卑劣な行動の結果だ」と怒る。

 米軍はビデオを公開したが、画面が粗く、モノクロで、小人数の一団の男たちが尾根から連合軍めがけて小型武器と携行式ロケット弾を発射しているのが映っているだけ……しかも下の谷には連合軍の姿は写っていない、とビデオを見せられた記者たちは語る。 

 パキスタン政府は米国大使を呼びつけ直接抗議をした。             

 
                                                                                        
 前々から話しにはきいてましたが、ひどいものです。めちゃくちゃです。もちろん、米軍が、ですよ。

パキスタン、国境を奇襲した米国を非難
米国:国境の奇襲は正当防衛だ

 等のアルジャジーラの記事はもっと生々しいです。

 なお、こちらのBBCの記事には、死亡したパキスタンの兵士11人の葬儀のもようが載っています。

 それでもノー天気なブッシュ・ジュニア大統領は訪問先のドイツで、

 ボク、イラク戦争のことは全然後悔なんかしてないよ。サダム・フセインがいなくなって、世界は安全になったんだ、とかなんとか言ってるようです。

 いや、サダム・フセインよりも誰よりも、君が世界で一番危険な人物なんだよ、と言ってあげたい。

 それでも日本政府は、この人たちの後をついていこうというのでしょうか。

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