日本もとうとうそんな国になってしまったのか、とちょっと驚いた、昨日13日の朝日の記事「安心買った塀の街」。
日本初とされるゲーテッド・コミュニティ(要塞の街)が兵庫県芦屋市にできたのだそうです。
甲子園球場のグラウンドの1.5倍の敷地に高さ約2mのフェンスに赤外線センサー、監視カメラ数十台。
正面ゲートには警備員が数人、24時間体制で見張っているとか。
1区画400~1,000㎡の広さの土地は1憶~3憶円といいますから、まあ、普通は買えませんね。
購入者のひとりは、80年代に米国サンフランシスコ近郊のこうした街に住んで、その「安心感が忘れられない」といいます。
もうひとつのゲーテッドは、岐阜県。夫は会社員で妻はパートといいますから、ふつうのサラリーマン家庭かもしれませんが、それでも周辺の相場よりも1,000万高い4,000万~5,000万円の分譲価格だとか。
親は子どもと、子どもだけではゲートの外に出ないと約束しているらしい。
二つのゲーテッドは、どちらも米国がお手本のようです。
芦屋の方はマリーナまでそろえているという話し。
プライベートビーチと同じようなものですか。
昔、「どこの国でも海岸沿いにはその国で大切にされているものが建てられている。日本の海岸は工場地帯に占められているから、工業が大切にされているのだ」とどこかで読みました。
そうだ、海はみんなの財産だけど、確かに工場が並んでいて、私たちは自由に海岸に出られないなあ、と子ども心にそれがやけに胸に焼き付いて、今だにこんな話しを聞くと思い出します。
そんな私たちでも、東南アジアの海沿いのホテルにでも泊まったりすると、プライベートビーチを喜々として利用したりして、逆な立場を味わうことになります。
で、プライベートビーチよりも何よりも、“要塞化した街”の最たるものが、イラク、バクダッドで米軍とイラク暫定政府が立てこもる「グリーンゾーン」です。日本大使館の分館もそこにあるといいます。
巨大なコンクリート・ブロックを組み合わせた防御壁を幾重にもめぐらし、8つの検問所を通ってやっと新生イラクの統治の中枢、イラク暫定統治機構CPAに、現在はイラク正式政府にたどり着けるのだそうです。
塀の内側がグリーンゾーンで、外側はレッドゾーン。
おまけに、グリーンゾーンはイラク国内の至る所に見られ、米軍の発注で製造した馬鹿でかいコンクリート・ブロックは15万個にのぼると、パトリック・コバーン著『イラク占領』で言われています。
まあ、私の子どもの頃から「アメリカナイズ」という言葉が存在してまして、もっぱら批判的な文脈で使われていました。
マーケティングという点からは“差別化”とでもいうのかも知れませんが、ゲーテッド・コミュニティは、いわば町のアメリカナイズされた形のひとつでしょうか。
ゲーテッド・コミュニティがグリーンゾーンで、外の世界がレッドゾーンと色分けできる社会って、いったいなんだろう?
こんな国に誰がした?
