夜も更けてきて2階の私の部屋にはさまざまな虫の鳴き声が聞こえてきますが、今日はとりわけ賑やか。
びっくりして感激です。
特に響き渡る声の主はなあに? と調べると、アオマツムシだとか。
小さな体でこんなに大きな声!
いつまでも暑いですね、なんてご近所さんと互いに挨拶をしていますが、確実に秋は来ていますね。
さて今日は、久しぶりに遠出をして産直巡りをしてきました。
なにしろ実りの秋です。
梨、栗、それにイチジク、ブドウの最盛期ですし、おいしい魚も食べたいし、野菜もたっぷり摂りたい、というわけ。
産直店は、とにかく新鮮で安い!
野菜や果物は、生産者の名前入りで町のスーパーの半値以下でしょう。
魚は、水槽の中で元気に泳ぐ大きなボラが500円、直径20数センチのボールにいっぱいの小アジは200円、ヤズ、バリは350円、カマスなど8匹で200円です。
ボラ、ヤズ、バリはお刺身とお茶漬け。残りはムニエルその他用に冷凍。小アジなどは腹わたもぜいごも取らずに揚げて南蛮酢漬け。カマスは焼いてほぐして冷凍にしておけば、いつでも利用ができます。
ありがたいことに、魚料理が大好き・大得意の家人がすべて下ごしらえをしてくれます。
バリはまたの名をアイゴ。
毒針を持っていますが、漁師さんが水槽から引き上げてはさみで切りとってくれますから心配ありません。
見た目はお世辞にも美しいとは言えない魚で、この魚を見るたびに私は宮沢賢治が描いた『ヨダカの星』を連想してしまいます。
でも、身はとてもおいしい。350円で買ったものが、刺身、お茶漬け、ムニエル、と3度も楽しめます。
家人がいつも「ションベンゴチ」と呼ぶ臭~い小魚は、これまたトレーにいっぱいの20匹ほどで150円。
匂いにめげずに皮を剥くと、とっても美味しい天ぷらの材料になります。
小アジは、南蛮漬けばかりでなく干物にもします。
腹は割かずに口から割り箸を入れてグルッと回し、器用に腹わたを抜き取り、塩水にしばらく浸けて干すのがいつものやり方。
野菜だって、家庭菜園で小さくて不揃いなものを見慣れている身にとって、立派なできのピーマンやら青菜やらが袋いっぱいに詰まって100円とか120円とかを目にすると、ただただ驚異。
100円ショップで格安食品を探すことを推奨していた「年収300万円時代を生き抜く」森永卓郎さんに教えてあげたいほどです。
でも、でもですよ、安いのは確かに助かるのですが……
今年になって、産直店が扱う商品の中にも値上げをしたものがたくさんあります。それも2割、3割の上げ幅がざら。
ですが、値上げしたものは加工品ばかりなのです。
農家の女性たち手作りのもの、地元商店の製造品等々は軒並み値上がりしました。価格は同じものでも、1パック当たりの量や個数が減っています。
その一方で、野菜そのもの、魚も、値段は去年と変わっていません。
こんなにたくさんで、こんなに安い、と得した気分で喜びながら、一方ではなんだか申し訳ない気持が疼きます。
昨年、リタイアした友人が大豆を無農薬で育てて、一夏中虫取りに大わらわだったことを思い出します。それでも、できあがった大豆は、売り物にならない代物。
もちろん自家用ですからそれでもいいのですし、わが家では少々傷物でも、お裾分けの大豆で美味しい味噌ができました。
そんなこんなで、農作物も、収穫するまでどれだけ手間暇かかり、気配りが大変なことか、と考えると、ほんとうに粗末にできません。
北海道出身の友人のご主人は、北海道の産物が安く投げ売りされていると胸が痛む、と言われます。
私が見聞きした専業農家の経済的困窮も、思い出すたびに胸が詰まりそうです。
「農業者戸別所得補償法案」本当に実現してほしいな、と思ってますから、今日の「国会傍聴記by下町の太陽宮崎信行」さんの記事はうれしかったですね。
で、漁業の方はどうなっているのでしょうか、ね。
