中山成彬国交相。

 “保守派の論客”と評されているらしいけれど、私にとって、2007年4月、米国議会調査局から出された従軍慰安婦問題の背景に関する報告書で、

「自民党の日本の前途と歴史教育を考える議員の会に代表されるような日本の歴史修正主義者たちは、重大な罪が免除されることを求めているようにみえる」
 
 と言われながら、その歴史修正主義者として名指しされていた人として、またその特異な歴史観を滔々と国会で語っていた人としての印象が強い。

 アソウ内閣の閣僚として選ばれたとき、この内閣は、やっぱりお友達で固めてる、と思ったものです。

 この方が、就任そうそう失言というよりご本人の信条でしょうから失言ではなく暴言を、いろいろと吐いているようですね。

・成田空港の反対派住民について、

「ごね得というか戦後教育が悪かったと思いますが、公共の精神というか公のためにはある程度は自分を犠牲にしてでも捨ててもというのが無くて、なかなか空港拡張もできなかった」

 と述べたようですが、自分たちが悪いと断じたことは、なんでも戦後教育のせいにするわけです。

・訪日観光客を増やすには閉鎖的な国民性の克服が必要ではないかとの質問に

「日本はずいぶん内向きな、単一民族といいますか……」

 かつて首相在任当時の中曽根康弘氏がこの単一民族発言をして散々間違いを指摘され、批判されたのに。
 
 たしか、アソウ氏自身もこの発言をしていました。2005年、九州国立博物館の開館記念式典の祝辞で、

「(日本は)一国家、一文明、一言語、一文化、一民族。ほかの国探してもない」

 と。

 この意味でも、中山成彬国交相はアソウ首相のお友達。

 首相の任命責任が問われる、と批判する野党要人もいましたが、任命した人物自身が同じことを言ってるわけですから、そうした首相を総裁として選挙で選んだ自民党も問題でしょう。

 というか、これこそ、日本の保守の系譜に受け継がれるイデオロギーなのでしょう。

・教育問題について、

「日教組(日本教職員組合)の子供は成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低い」

「日教組の強いところは学力が低いんじゃないかと思ったから」全国学力調査を提唱したが、その仮説が証明されたので「テストの役目は終わった」

 と話したのだとか。

 
 ふ~む、ここまで世の中、《良いもんと悪いもん》の二つに分けて、悪はすべて戦後教育と日教組のせいにするという真っ白と真っ黒の世界観って、すごいなあ、とただただ驚き。

 ただし、こうした世界観は機関誌『日本の息吹』などで日本会議が盛んに喧伝しているところだと推察します。

 ですから、批判や抗議を受けて謝罪したところで、第2、第3の中山成彬はいくらでも出てくるわけで、だいいち、中山氏本人は立場上やむおえず謝ったところで、考えを改める、ということではないでしょう。

 1943年生まれ、当年とって65歳のこの方が、成田問題についても中曽根康弘氏の単一民族発言についても知らないはずはないのです。

 分かった上で発言をしている。

 もしかしたら自分たちのイデオロギーがどこまで今の世に受け入れられるか、観測気球をあげているのかもしれませんが。
 
 華々しく? 国連総会で演説し、軽いジョークを飛ばして聴衆の拍手を待つなど、余裕を見せての点取りに勤しんでいるアソーさん。悲願の首相になった歓びが笑顔に満ちあふれていました。

 でも、首相という地位は、アソウ太郎という個人、もしくはアソウ家のためにあるわけではありません。

 さあて、私たち国民のために、どれだけ働いてくれるつもりなんでしょうか。

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