とむ丸の夢

戦争・平和September 14, 2008 10:39 am

これも朝日の投書。
 17歳の高校生が、留学先の米国で仲良くなった友人のことを案じていました。

 アフリカ系アメリカ人のその友だちは、成績優秀だったが、家の経済状態を考えて軍隊に入ると決めたのだとか。

 話しに聞いていたとおり、任務が終われば大学に行く費用は軍が出してくれるよ、と誘われたようです。

 それについて、こんな話しをその高校生は書いています。

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私が通っていたメリーランド州の公立高校では、卒業が近づくと軍服姿のリクルーターたちがカフェテリアにまで入り、笑顔で入隊の勧誘をする。最前線の兵士を確保するのに必死なのだ。決まったブース内でしか動けない一般企業のリクルーターより優遇されていると感じた。

 

 漠然と知っていたことが、こうして具体的な形で伝えられると、あらためてアメリカ社会の苛酷さに衝撃を受けます。

 教育現場そのものが、軍のリクルーターを優遇しているわけですね。

 日本人留学生にいろいろと親切にしてくれた心優しい青年が軍隊に入り、どんな経験を重ねて良き兵士としてイラクやアフガニスタンに赴くか、その将来のことを考えずにはいられません。

 ベトナム戦争当時、貧しさゆえに海兵隊に志願しベトナムに従軍したアレン・ネルソンさんは、帰還後ホームレス生活を経て精神科医の治療を受け、自己と格闘し、15年の歳月をかけてPTSDを克服しました。
 
「人を殺すたびに、心の中の、何か大切なものが死んでいくのを感じました」と語るネルソンさんは、帰還したとき母親に、「お前は私の息子じゃない!」と言われたそうです。

 人を殺すたびに心の中の大切なものが死んでいく。そうやって心が壊されていく。
 一兵卒にとって、戦争なんていいことなんか何もない。

「戦場で殺し合いをするのは、貧しい庶民同士です」とも、ネルソンさんは言います。

 それはギリシアの昔からそうだったようです。おそらく、ギリシアよりももっと前から。

 ホメロスの『イリアス』には、故小田実さんによると、怒って人間に罰を下すアポロンの矢は、大王や英雄には当たらず、犠牲になったのはいつもただの兵士だったとか。
『イリアス』を私は中学生頃読んだままで、次のような詩はとんと忘れてしまっていたのですが。

   「彼(神官)が祈り、話したのをポイボス・アポロンが聞き、オリユムポスの頂から心底怒って降りて きた。……からだの動きにしたがって、夜のように彼は動き軍船の列から離れて陣取って、列のまっただなかに矢を射放った。……矢が襲ったのは騾馬ども、次 いで足速い犬ども、さらには兵士ども、彼らを狙って、切っ先鋭い矢は飛んだ。あと屍を焼く火は絶え間なく分厚く層をなして燃え上がる」

 アポロン神の怒りの矢は、まずラバを狙い、次に犬、そして兵士たちに向かったわけです。怒りの元となったギリシア方総大将アガメヌノーンには向かわなかったわけです。

 あんまりにも、悲しいではないですか。

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戦争・平和August 28, 2008 4:20 pm

お昼のNHKニュースに登場した町村官房長官。ペシャワール会伊藤さんの訃報を受けて、対テロ対策の重要性を強調していました。

 NHKオンラインでは、町村氏はお悔やみを述べ、「平和協力国家・日本」としての努力が必要であることに言及しながらも、

  「各国がテロ対策に必死の努力をしているなかで、日本がテロとの戦いとの戦列か ら脱落すれば、国際社会の動きと真っ向から反することになる。今回、NGOから犠牲者が出てしまったのであればあるほど、テロとの戦いに日本が積極的に関 与していく重要性を国民も感じたのではないか」

 と語ったと報じられています。

 もちろん、インド洋での給油法案や自衛隊派兵問題が控えていることを念頭に置いてのことでしょうから、日本政府はこれから大手メディアまで動員して、いわゆる「テロ」の危険性を訴えていくのでしょうね。
 
 で、ふと考えてみれば、先の世界大戦時、他国に侵攻したドイツ軍は当然のごとく激しい抵抗=レジスタンスにあいましたし、レジスタンスは祖国を救うものとして肯定され記憶に残されました。

 米国のアフガニスタン侵攻の理由は、9.11のテロを実行したアルカイダの殲滅でした。そして、当時アフガニスタンを支配していたタリバン政権がいかにもアルカイダとつながりのあるように喧伝されて各国の賛意を得た、ということでしたね。

  結局、タリバン政権のアルカイダとのつながりは否定されてもアフガニスタンの抵抗運動は「テロ」のひと言で片づけられ、ひたすら軍需産業の製造物である兵 器と米軍をはじめとする多国籍軍兵士の若い命、そしてアフガニスタン民間人、子どもも女性も年寄りも、それこそ区別なく多くの命が消耗されてきました。

 多分、米国の情報網をもってしたら、タリバンとアルカイダが無関係なことなど最初から分かっていたでしょうに。

「反テロ」で米軍のアフガニスタン侵攻を煽り立てた責任の一端は紛れもなく私たちの国にもあるというのに、官房長官の、「テロとの戦い」から脱落するな、むしろ今まで以上にテロ対策を推進しろ、というメッセージは、予想はしてましたが、あまりに矛盾をさらけ出しています。

「平和協力国家・日本」の努力の真っ先に揚げられるものが、なぜインド洋の給油活動になるのでしょうか。

 あまりに多くの命が奪われ失われ、混乱と疲弊の極みであろう彼の地に平和をもたらす活動が、インド洋での米軍等への給油活動でほんとうにいいのですか? 

 ドイツ軍の占領に対するフランスの抵抗がレジスタンスと呼ばれ、米軍の占領に対するアフガニスタンの抵抗が、なぜテロと呼ばれるのですか?

 そもそも米軍というより米国の過ちは、侵攻の大前提が間違っていたこと。それをおして作戦を強行し、さらなる混乱をもたらしたこと。
 国土が荒らされ生活が破壊される泥沼の中で住民とともに泥だらけになってきたのが、伊藤さんたちNGOのメンバーだったのではないでしょうか。

 伊藤さんの意思を継ぐならば、少なくともアフガニスタンの国土を荒らしたり生活を破壊するものであってはならないと思います。

 話しは変わって、渡辺、大江、姫井3氏の民主党離党のことをちょっと。
 テレビはしつこく渡辺、大江おふたりの言葉を何度も流してますが、いいんじゃないでしょうか。少しだけ、民主党が分かりやすくなりました。
 大江氏などは、もともと自民党二階氏の子分みたいなものでしょ?
 いろいろと物議をかもしていた姫井氏まで自らしりぞいてくれたわけですから。

 ただし、民主党ということで支持され当選したことを考えると、議員辞職して出直すべきだと思います。

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戦争・平和August 24, 2008 1:31 pm

休み明けの今朝のNHK。
 テレビをつけると、のっけから在日米海軍司令官が中国にふれながら、安全性を強調していることに少々度肝を抜かれました。
 何ごとか、と思いきや、原子力空母ジョージ・ワシントン(10万2000トン)の横須賀基地配備を報じているところでした。
 
「昭和48年空母ミッドウェーが配備されて以来35年間にわたって、アメリカ本土以外では唯一の空母の母港となってきましたが、原子力空母の配備は初めて」

 という話し。

「ジョージ・ワシントンは、ことし5月に太平洋を航行中に、たばこが原因で大規模な火災を起こし、1か月以上横須賀への配備が遅れたほか、過去に日本 に寄港した原子力潜水艦から微量の放射性物質を含む排水が流れ出ていたことも先月、明らかになり、地元では安全性を不安視する声は消えていません。横須賀 市内では、24日も配備に反対する市民グループや平和団体などが大規模な抗議集会を計画しています」

 とも伝えていました。

 そういえば、「 核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」の非核三原則は、近頃さっぱり耳にしなくなりましたね。
 ライシャワー元駐日大使の証言からも判るように、この三原則はとっくの昔から有名無実と化してはいましたが、まがりなりにも、いちおう、歴代総理はコイズミアベフクダ氏らを含めて、広島・長崎平和祈念式典での挨拶では言及されていました。

 一様に、

 「今後とも憲法の平和条項を遵守し、非核三原則を堅持し、核兵器の廃絶と恒久平和の実現に向けて、国際社会の先頭に立ち続けることを改めて誓います」
 
 というような言葉が明言されているわけですが、現実とのこの落差を、いったいどう理解すればいいのでしょうか。

 で、この非核三原則に対する日本政府の立場は、たとえば2年近く前の鈴木宗男衆議院議員の質問趣意書によく表されているのですが。

非核三原則は法的拘束力を有しているか》の問に対して、

「政 府としては、非核三原則を政策上 の方針として堅持している。また、原子力基本法(昭和30年法律第186号)において、原子力の研究、開発及び利用は平和の目的に限り行う旨が規定されて いる。さらに、我が国は、核兵器の不拡散に関する条約(昭和51年条約第6号)上の非核兵器国として、核兵器等の受領、製造等を行わない義務を負ってい る」

 と応えているわけです。

 これは、平和を目的とするものであれば、三原則には当たらない、ということなのでしょうか。ちなみに、原子力発電はこの《平和目的》ということになるのでしょうか?

 で、原子力基本法と核兵器の不拡散に関する条約の二つによって、平和目的に当たらない核兵器等の受領、製造等の禁止が法的に拘束されているようですが、「持ち込ませず」について返答のないところをみると、法的拘束力はない、と理解しました。

 では、歴代首相が明言する三原則のなかの一つ、「持ち込ませず」は、単に首相の口約束に過ぎない、たとえ「持ち込まれても」どうにもならないのだ、ということなのかしら?

 う~ん、私の乏しい知識でも、たしか民法で規定する「契約」は口約束でも成立したと思いますし、そもそもが、日本の首相の言葉って、そんなにも軽いものだったのでしょうか!

 それもただのオフレコ発言ではありません。

 広島・長崎の平和祈念式典での挨拶という全世界に向けての言葉。

 それがこうも簡単にくつがえされてしまうなんて。

(あの世で閻魔さまに出会っても、申し開きは立たないぞ)。

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戦争・平和August 16, 2008 4:08 pm

昨日15日はお墓詣りと夫の叔父や叔母のこれからの生活の参考にと、さるグループホーム(宅老所)の見学に行っていたので、今日は朝から昨日作ったおはぎ4種をその叔父や叔母に届けてまわりました。

 自宅にいたものふたり、そして入院中のものひとり。
 毎年3回、恒例のイベントです。
 届けながら、少々長居して、いろいろ話を聞きます。すっかり弱った身体を嘆くのや昔話を語るのにまかせて。
 で、叔父には、昨日のエントリーに書いた、撃沈された輸送船とともに命を落とした弟さんのことを尋ねてみました。

 何歳だったの? 16歳だよ。

 志願だったの?

 表向きは志願だったけれど、実質的には強制だよ。煽られてね。
 高等小学校を出て養成工で働いていたとき青年学校で教育されてね、志願せずにはおられないような状態になるんだ。

 青年学校

 うん、あったんだよ。

 海軍に志願して……航空隊に行ったのは選ばれたものでね、弟は航空隊には行けなかった……死ぬ前に一度、会えるところだったけど、自宅を目前にして時間がなかったから急いで引き返したんだ、部隊のあった佐世保に。

 戦後の特効薬で命拾いして84の今でも健在なこの叔父は、当時結核で伏せっていたため兵役を免れました。
 まさに「塞翁が馬だよ」とは叔父自身の言葉。

 そしてこの結核は、大阪の紡績工場に働きに行って感染した実姉からもらったもの。

 だからといって、当時女工が軒並み結核に感染するような劣悪な環境の紡績工場のお陰で叔父が命拾いをした、というわけではありません。

 産めよ増やせよの結果、替えはいくらでもいる、とばかりに人を人とも思わぬ条件で働かせるのも、兵隊にとって死地に赴かせるのも、当時の社会構造の中から必然的に生まれた“悪”でしょう。 
 それが証拠に、兵役を免れた有力者の子弟の話しも時々耳にしますし。あの白洲次郎が召集されそうになったときどこかに泣きついて兵役を免れた話しもありましたね。

 かつての青春を物語る言葉が、ちらほら叔父の口から飛び出します。

 養成工、青年学校、航空隊、紡績工場、結核、それに志願(兵)……志願の形をとりながらも実は志願に追い込まれていく、実質“強制”の巧妙な仕組みと教育。

 ごく一般的な若ものの暮らしの一端がうかがわれます。

 私の父の青春には、甲種合格、2.26、満州、さらに2.26の後送られた満州の最前線で、連日、死ね死ね! という言葉を浴びせられたこと等々があげられます。

 こんな青春があるなんて! 話しに聞くたび憤りを覚えます。悲しいだけじゃない。

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戦争・平和August 15, 2008 4:06 pm

↓ 仏様のお膳の道具を入れている箱です。幅と深さがぴったりなので私の知らない昔から使ってきたようです。一つ一つの椀や鉢や皿に精進料理を実際に盛りつけてお供えします。

台湾キャラメル1        台湾キャラメル2

 で、この箱は明らかに戦前のもの。渡邊製菓は60年頃、林家三平が「わたなべの、ジュースの素です、もういっぱい」と宣伝していた頃までは知ってますが、いつの間にかその名前も聞かなくなりました。

「台湾キャラメル」はもしかしたらバナナ味でしょうか?
 この箱に、子どもたちが手にするキャラメルの小箱がいったい何ダース入っていたのかしら、と考えると、かつての子どもたちの喚声が聞こえてくるようです。
 当時こんなキャラメルを手にしたおかっば頭や坊主頭の子どもたちの心は、きっと、今の有名パティシエの作品を目の前にしてワクワクする子どもたちのそれと変わらないかそれ以上だっただろうな、と想像しています。

 さて、夫の母方の叔父は2人、戦争中になくなっています。1人は仕事で渡ったテニヤン島で、もう1人は徴兵されて南方へ向かう輸送船が撃沈されて。

 テニヤン島で息子が死亡したとの知らせを受けとった父親は、すぐに駆けつけたものの(船便ですからどれだけかかったものやら)、息子の死亡原因を知ることはできなかったとか。
 輸送船で死亡した叔父は、戦地に赴く前に懐かしいわが家へ短時間の帰宅が許されて最寄りの国鉄駅を降りたものの、途中で時間がなくなって実家を見ずに隊へ戻り、そのまま海に消えたのだと聞いています。

 夫たちは、幼い頃からそんな話しを何度聞かされてきたことでしょう。

 今朝のテレビで、当時の役場の担当者が敗戦時の廃棄命令に背いて密かに赤紙を自宅に隠していた話しがありました。

 滋賀県長浜市で戦争に関する貴重な一次資料が残されていることが分かった。市町村合併前の旧大郷村役場で昭和5 年から終戦まで兵事係をしていた西邑仁平 さん(にしむら・にへい 103歳)が、自宅に秘かに保管していた兵事資料だ。資料は徴兵事務を取りまとめた「兵事ニ関スル書類綴リ」、召集令状の交付記 録など1000点あまり。日本各地の市町村にもあったはずの兵事資料はそのほとんどが敗戦直後、軍部の命令で焼却処分され、これだけまとまった形で残って いるのは大変珍しいものだ。この資料を読み解くと、国家が国民をいかに掌握し、戦場へと送り込んでいったかがわかる。徴兵書類には人相体格、思想信条、収 入、特技などの個人情報が徹底的に把握されている。各連隊司令部ではこれらの情報をもとに、召集令状「赤紙」を作った。西邑仁平さんは兵事係として徴兵検 査事務から赤紙の配達、兵士の引率、死亡告知から村葬に至るまで切り盛りしていた。番組では貴重な資料と、仁平さんや旧大郷村の人々の証言で、村人がどの ように戦場へ送られ、戦争と向き合ったかを明らかにする。

 

 番組に登場された方の1人は、7人(8人だったかもしれません)兄弟の末っ子で、実に5人のお兄さんが戦死されたということでした。子どもたちに次々と赤紙が届いたとき、お父さんは配達した仁平さんといっしょに泣いていたそうです。

 そうだよね、そうなんだよね。
 受けとった父親は身を切られるように辛いでしょうし、配達するものもまた辛いんだよね。

 
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戦争・平和July 30, 2008 3:24 pm

否が応にも、60数年前の戦争のことを考えざるを得ない季節です。

 私も戦争を知らない世代ですが、戦争に駆り出された親の背中を見て育ちました。
 わが家の子どもたちも、戦地に赴いた当時の父の歳をとっくの昔に越えてしまいました。父があんな幼さ、若さで戦いに行ったのだ思うと、今でもたまらない気持になります。

 さて、今日のわが家のニュースです。 ↓ 

自治振興會.JPG S

 義父母の遺品を虫干ししていて見つけたもの。

「常會の誓い」というものものしいものですが、いったい何の常会でしょうか。

「皇國」とか「大御心」とか、旧仮名遣いから戦前・戦中のもの、とすぐ分かるのですが。

 38.4cm×25cmの黄色く変色した紙はA4にちょっと収まりきれませんでした。

 下部の枠外には、右から「自治振興中央會 大阪毎日新聞社 東京日日新聞社」という文字が見えます。 

 検索すると「内務省地方局内自治振興中央會」がヒット。

 自治振興、内務省などと聞くと「隣組」の関係かな? と思って検索……当たり。

 こちらには隣組常会の写真が載ってます。

 国家総動員下で隣組の各戸にこれが配られたのでしょう。

 それにしても、トントントンからりと隣組、と陽気に歌われたご近所さん、向こう三軒両隣の定期的な集まりで、「互いに私を去って語り合ひ唯ひとすじぢに皇國につくす覺悟 を固めます」と誓い合ったとは、知りませんでした。

 隣組については、こんな資料も

隣組や常会の特徴として、次の点が指摘できよう。
 まず第一に、「上意下達・下情上通」という標語に象徴されるように、住民の最末端まで国家意思を浸透・徹底させる装置であったことである。相互監視と相互牽制によって、「赤化分子」の炙り出しや、「不満分子」の抑制にも効果があった。

 

 等々と説明されていますが、同様な説明は私もよく聞いてきました。

 米軍機の誤爆でアフガニスタンの民間人47人が 殺されたという12日のエントリーを思い出していただきたいのですが、そもそも誤爆に至ったのには情報提供があったわけです。情報提供は時には「密告」という言葉で表されることがありますよね。

 そしてグアンタナモ収容所にテロ容疑で拘留されている人の1/3は無実だとCIAが知っていた話しにも似たようなものがあって、恨まれて密告された形跡が見られるわけです。

 誤った情報提供でも誤爆されて殺される、あるいは拷問で有罪にされる、そんなことが現代でも起こりうるのだ、という現実。


 隣組の相互監視システムで密告された人も多いだろうな、本心を見せることなどとてもできず、息を潜めるように言いたいことも言わずに黙々と動員に従っていったのだろうな、と想像すると、ほんとうにこわい。


 ちなみに、総動員体制を支えて密告を奨励した治安維持法の犠牲者は、こちらによると以下の通りです。

 

 政府発表による治安維持法の犠牲者は、送検者75,681人、起訴5,162人であるが、一連の治安法規も含めた逮捕者は数十万人、拷問・虐待による多数の死者がでた。また治安維持法適用第1号が京都学連事件であった。

 

 明らかな虐殺              65人
 拷問・虐待が原因で獄死      114人
 病気、その他の理由による獄死 1,503人
 逮捕後の送検者数        75,681人
 未送検者を含む逮捕者      数十万人


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戦争・平和July 12, 2008 8:57 pm

フクダ首相は、

北 海道洞爺湖サミットで、アフガニスタン情勢をかなり議論し、この国の重要性について共通の認識を持つとともに、日本国内の認識とずいぶんギャップがあるこ とも再認識した。カナダのハーパー首相も、きのうの 首脳会談で、『この地域の安全、世界の安定のため引き続きともに努力していこう』と述べていた。

                                                                                                               
 と語り、

 町村官房長官は、

インド洋における海上自衛隊による給油支援活動だけでほんとうによいのかどうか、日本としていかなる対応が可能か真剣に考えなければならない……政府内で 現在、多面的に検討しており、いずれくる臨時国会の開会を念頭に作業を進めている。

                                                                                                               
 と述べてます。
 
 
 さて、昨日11日のBBCでは、(6日の日曜日)アフガニスタン東部ナンガルハルで47人の民間人が米軍の誤爆によって殺されたことがアフガニスタン政府の調査で判った、と報じられています。負傷者は9人。
 47人のうち39人は女性と子ども、それ以外の8人は14~18歳。
 地元民の話では、結婚式のお客なのだとか。

 国際治安支援部隊ISAFのスポークスマンはAFP通信に同軍もこれについて調査中だが、民間人の命が失われたのは遺憾だ、非戦闘員を標的にすることはない、民間人の犠牲を避けるためにはどんなことでもしているのだが、と釈明。

 今、アフガニスタンでは、民間人の犠牲者に、とっても敏感になっているということもふれられていました。

 さらに次のことも述べられています。

 アフガニスタンの死者はカルザイ大統領や米軍、NATOが指揮する国際治安支援部隊ISAFに反対するタリバン等の戦闘員によるものが多いが、外国軍の攻撃による民間人の犠牲者も後を絶たない。

 昨年、米軍スポークスマンは、やはりナンガルハル州ジャララバード近くで海兵隊が19人の民間人を殺したときに、深く恥じ入る、と言い、つい数か月前には、NATOスポークスマンが、民間人の犠牲はNATO指揮軍が解決すべき大きな問題だ、と述べたばかり。

 2日前の赤十字の話しでは、過去6日間における反対派や軍事攻撃でのアフガニスタン民間人の死傷者は259名。
 
 (以下省略)

  動画もあります。

 毎日もこの出来事に言及。

 47人が死亡した現場は、パキスタン国境に近い山岳地帯の集落。結婚式のため花婿の村に花嫁を連れて行く途中の車列が爆撃された。政府調査チームが現場に到着した時、大破した車の周りに血で染まった衣服の切れ端などが散乱し、付近の岩山の一部が崩落していたという。

 生き残った人々は地元メディアに「突然ヘリコプターから攻撃された」と証言。足を骨折した15歳の少年は「目の前でお母さんと妹が死んだ」と涙を流しながら語った。付近に病院がなかったことも死者が増えた一因とみられる。                                                                                     


 
 私たちの国で、たった1週間のうちに普通の市民に200名を超える死傷者が出ることを、それが1週間どころか7年近くも続いていることを想像しようとしても、正直、なかなかできません。

 市民生活の情報が皆無といっていいほど日本では報道されないこともありますが、たぶん、わたしたちの下手な想像を拒否するほど、苛酷な状況なのだろう、現実の話を聞けば、驚くようなことばかりだろう、と推測するより仕方ありません。

 いつか、どこかで、自分自身が攻撃の対象や巻き添えになるかもしれません。

 往来を行く車の音や上空を飛ぶヘリコプターの音に神経をすり減らすかもしれませんが、日常生活と軍事作戦が並行して進んでいく場に身を置きながら、一日一日を過ごしていく……やはり過酷としか言いようがありません。

  ナンガルハルに選挙区を持つ下院副議長 Mirwais Yasini氏は、とても悲しい、補償されて当然だ、(こうした誤爆が)政府と市民との亀裂を広げている、爆撃実行者はもちろんのこと、米軍への情報提供 者も裁かれるべきだ、今後はすべての軍事作戦はわれわれの治安部隊と十分協力してやってもらいたい、と語っています。

 こうした誤爆でカルザイ政府から人心が離反するのは当然でしょう。

 それにしても米軍とかISAFとかに情報を提供するものがいて、その情報に従って空爆が行われたりする、そんな事情に慄然とします。
 戦時下なのだから当たり前だ、という人もいるかもしれませんが、そもそも勝手に侵攻してきて、圧倒的な軍事力で好き勝手に空爆するわけですから。

 フクダ首相もそんな事情を知らないわけないでしょう? それを平然と、この地域の安全、世界の安定のため引き続きともに努力していこう、と侵攻している側の首脳陣と話し合った、いうのですから、いったい何を考えているのか!? とおどろきです。

 
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戦争・平和June 23, 2008 12:05 am

おしりに火のついた忙しさで朝からブログを開ける誘惑に耐えて、やっと、一息ついてます。

 今日は沖縄慰霊の日でしたね。
 外出中の車の中で知りました。
 ちょうど追悼式典を中継しているところで、首相・衆参両院議長3氏の挨拶を聞いたのですが、現実に行われている政治を考えれば、首相の言葉の何と白々しいこと。

 私は、無念にも散って行かれた人々の思いを、今の政治に反映する責務を負っている。戦没者の方々のその思いを、平和の尊さの礎として、大切に引き継いでいく。

 米軍施設の集中が今なお県民の大きな負担となっている。負担の軽減に向け、地元の切実な声によく耳を傾けながら、全力を挙げて取り組んでいく。

  
 いくら本音と建前の世界でも、ご自身がその手で実行してきた政治とはあまりにもかけ離れた言葉に、なんの感慨もわきませんでした。むしろ、呆れたくらい。。

 河野洋平衆院議長が踏み込んだ言葉で具体的に旧日本軍と日本政府の責任について明言し、3人の中では一番納得できましたが、それにしてもです……これだけのことを言える人が、なぜ自公与党の横暴にほとんどなすすべがないのか、何もできないのか?
 
 いったい議長とは何ものなのか?
 党籍離脱は何のためか?

 等々、頭の中をクエスチョンマークが駆けめぐりました。

 そんな中で、ふともう20年近くも昔の、友人の手紙を思い出しました。
 お連れ合いの転勤で沖縄に移り住んで4年ほど経った時に書かれたものです。

 今こちらで話題になっていることは、基地のこと、サンゴのことといろいろあります。
……
この日を慰霊の日として、戦争で死んだ県民の慰霊と反戦を考える日として沖縄独自のお休みとしてあったのですが、今、これを廃止すると、国や県は言っています。それでこれに反対する県民の声が上がっています。
……
(本土とのつながりが深まり)沖縄の役所や企業がお休みだということで不都合なこともあるでしょうが(銀行はお休みではありません)、何もかもが止まってしまうわけではないので……
 
 
 と手紙にはあるのですが、この後廃止されたかされなかったか、はっきり覚えていません。

 こちらに よると、1972年の本土復帰後は日本国の法律が適用され、慰霊の日は休日としての法的根拠がなくなったそうです。1991年の地方自治法が改定されたこ とをきっかけにして、慰霊の日を休日と定める県条例が制定され、沖縄県庁、市町村役場、公立の小・中学校、高校などが公休日になったということです。
 
 またこちらによると、慰霊の日の休日廃止が問題になったのは、ちょうど20年前のこととか。

「慰 霊の日の休日を廃止すれば、沖縄戦は風化する」「休日の廃止は地方自治の本旨に反する」と、県民の大多数が反発しました。たちまち県民の運動は大きく 広がり、各地でシンポジウムや集会が開かれました。「休日廃止案を撤回せよ」との要請が、各団体から県へ殺到しました。遺族連合会はじめ、市民団体、有識 者など、世代を越えて県民が結束しました。高校生は独自のアンケート調査を実施し、大学生はシンポジウムを開きました。「休日廃止案撤回」を求めて、県民 あげての取り組みが展開され、2万人もの署名が集まりました。県は県民の声を無視し続けることはできなくなり、翌年3月の定例県議会で「休日廃止案」の撤 回が決まったのです。

   
 デイゴの花 のことから語り始めた、いかにもそれらしき首相のあいさつ。

 無念の思いを抱えて亡くなっていた人たちの、その思いを政治に反映させる責務を自覚するならば、基地の負担を軽減することに、全力をあげて取り組む意思があるならば、サミット、サミット、と浮かれてないで、今すぐにでもすることがあるのではないでしょうか?

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戦争・平和May 21, 2008 9:20 pm

宇宙基本法が、今日午前11時過ぎに参院本会議で成立しましたね。

 「平和目的に限る」との1969年の国会決議に基づき、日本が取ってきた宇宙利用の「非軍事原則」を転換。世界の大勢に従って「非侵略ならば平和利用」との解釈を取り、専守防衛の範囲内で軍事的利用を認めた。
 
 ……

 だが専守防衛として容認し得る範囲は、国際情勢や科学技術水準に応じて政府が判断することになり、歯止めが不十分だとの懸念が出ている。国会での実質的審議はわずか4時間だった。
                                                                                                       

 これにより、ミサイル防衛(MD)で弾道ミサイルの発射を検知する早期警戒衛星が導入できることになるのだそうです。

 昨日の内閣委員会の審議で、このニュースに言われているような問題が指摘されていました。
 民主党から藤谷光信、谷岡郁子、自民党から佐藤正久、公明党から風間昶、無所属の糸数恵子さん等が質問に立っていますが、まずは藤谷議員の質疑を、ちょっと長いけれど参考のために記しておきます。

 藤谷光信議員質問の後半部分にご注目下さい。
 
 1969年の衆議院において、すでに宇宙の開発及び利用を平和利用の目的と する限りで行う、と決議していて、これまでの私たちの国の宇宙開発利用はその決議に沿って行われてきたわけです。
 ですからいろいろ文言が掲げてあっても、今回の法案成立は
平和利用ではなく軍事利用をするための法整備の始まりで、そのことだけがこの法案提出の目的だったのだと思います

 法案提出者の中には今回の答弁に立った野田佳彦細野豪志といった私も危ぶなっかしく思っていた民主党若手の戦争好きが名を連ねています。

 なお、答弁中にありますが、この法案は超党派国会議員によって提出されたものだったようです。超党派といっても、自民、公明、民主の3党で、法案に反対した社民・共産は加わっていないと思いますが。

 委員会を始めるにあたっての中野衆院内各委員庁の主旨・目的の説明。

 人工衛星を利用した位置情報サービス、災害監視、資源探査党が実用化され、宇宙用に開発された技術・素材等がさまざまな分野に活用された宇宙開発技術は我々の身近な生活においても重要な役割を果たすようになってきている。

 わが国の宇宙開発はこれまでも宇宙科学の研究などに限定、特化して進められてきたが、政府として一体となった戦略が行われてきたとはいえない状況にある。

  本法案はこのような宇宙開発事業の重大性が増大していくことに鑑みて、わが国において宇宙開発事業の果たす役割を拡大するため、宇宙開発利用を国家戦略と して位置づけ、司令塔となる宇宙開発戦略本部を内閣に設置をし、日本国憲法の平和主義の理念に則り宇宙開発利用に関する施策を総合的かつ計画的に推進し国 民生活の向上及び人類の??(聞き取れませんでした)の向上に寄与するものとする。

 本法案はわが国における宇宙開発利用に関する基本法となるものでありまして、具体的にはまず

第1:宇宙開発利用に関する基本理念を定めること

第2:宇宙開発利用に関する国の責務明らかにすること

第3:宇宙基本計画を作成すること

第4:宇宙開発事業による施策を総合的かつ計画的に推進するため、宇宙開発利用の司令塔となる宇宙開発戦略本部を設置すること

第5:宇宙活動に関する法を整備すること

 等について定めているものである。

藤谷:宇宙基本法を全体的に見ると、自分の理解としては、従来宇宙開発に関して主として文部科学省所管であったことに対して内閣に宇宙開発戦略本部を置いて首相を本部長としてさらに担当大臣を措いて、さらに宇宙開発に対して集中管理体制を敷くこと、

 従来文科省が所管で学者が主体となって研究開発を進めると同時に衛星等を打ち上げていたのが、政府系衛星の長期打ち上げ計画を立てて民間企業での発注を増やして宇宙産業を活発化させると云うことも大きな柱ではないか。

 それから自衛隊が一定条件下で宇宙開発利用を活用できるようにすることに大きく絞られるような気がしている。

  わが国は平和憲法を保有し勝つ1969年の衆議院において、わが国に措ける宇宙開発及び利用に関する決議の中で。宇宙の開発及び利用を平和利用の目的とす る限りで行うこととして、平和目的の決議の解釈は、決議の提案者の発言、および当時の科学技術庁長官の答弁により非軍事とされております。

 国民生活の安全安心のため、一定の防衛力を保有することは必要不可欠であるが、国民の安全安心の確保に資する防衛力とは相対的な相手があってのことなので、想定される軍事脅威との関係もその軍事力を構成する技術進歩との関係で決定されるべきものである。

 1969年当時とはわが国の防衛力を決定する技術力も国際関係も大きく変化していることは多くの国民の理解するところ。とりわけ防衛のために人工衛星を活用した情報収集能力の確保・向上は必要。

 本法案と1969年の衆議院決議との整合性をどのように整理しているのか?

内閣委員長代理野田佳彦衆議院議員:

 平和利用決議は非軍事とされてきた。本法案では宇宙開発利用をわが国の安全保障に資するように行うと位置づけており、憲法の平和主義の理念に則り、専守防衛の範囲内で防衛目的での利用は行えるというのが、本法案提出者の主旨。

 平和利用決議が採択された当時に比べ、宇宙開発利用の状況は大きく変わり、GPSなどにより、我々の日常生活の中でも宇宙開発の利用は活用は行われている。

 このように宇宙開発利用が進展する中においても軍事的利用は一切認めないとするのが決議の主旨とは考えにくく、これまでも一般鍵jふつの利用やわが国の国民の生命、財産を守るための純粋に防御的な、他の代替手段のない唯一の手段であるBMDの取り組みの主旨、およびそのよって立つ平和国家としての基本理念に沿ったものとして認められてきた。

 憲法の平和主義にのっとり、専守防衛の範囲内でわが国の防衛のために宇宙開発利用を行うことは1969年の決議の文言、及びその趣旨に反するものではなく、本法案により、平和利用決議を否定したり、これを無効にするものではない。

藤谷:憲 法の平和主義にのっとり、専守防衛の範囲内でわが国の防衛のために宇宙開発利用を行うことは1969年の決議の文言、及びその趣旨に反するものではなく、 本法案により、平和利用決議を否定したり、これを無効にするものではない、という答弁だったので、本法案により、平和利用決議を否定したり、これを無効に するものではないと、確認させていただく。

 次に、基本法に引き続く関連法案の制定に関して剃れzれの省庁が、省益を優先させたり、いわゆる骨抜きになるのではないかと危惧している。関連法案の策定、取り決めに関する基本的な考え方をお聞かせ願いたい。

野田:指摘されたところは、宇宙基本法を策定するにあたって本質的なところ、肝のところ。
 これまでわが国の宇宙開発というものは、内閣官房とか文科省、総務省、国交省、経産省それぞれの章によってバラバラに推進されてきた嫌いがある。

 それを諸外国と同じように、きちんと国家として戦略的・総合的に・計画的に・一体的に推進をしていこうとするのが本法案の一番の主旨。

 この基本法が成立した暁に、それに次ぐ関連法で、またバラバラな事態が生じれば、まったく意味がなくなってしまうので気をつけなければ行けない。

 もともとこの法案では、宇宙開発利用を国家戦略と位置づけて、宇宙開発利用の司令塔となる宇宙開発戦略本部を内閣に設置して日本国憲法の平和主義の理念に則って、宇宙開発利用に関する政策を総合的勝つ計画的に推進していくのが一番大事な願意というか本意。

  それをふまえて、きちんとした司令塔をスタートさせていくと同時に当面本部を内閣に設置すると同時にその事務の処理は内閣官房が行うが、附則に書いてある とおり、1年をメドにして内閣の方に移行することにしており、その中で必要な関連法整備を行っていくというのが法文に書いてあるが、委員のご懸念が生じな いように、今後も本法案の目的に沿った行政組織の見直しが行われるように、立法として適切に監視していきたいと考えており、加えて、超党派で議員立法とし て提出させていただいて、その法案が通った暁には当然ながらフォローアップも必要なので、そういった議連を立ち上げて監視していくような措置も併せて講じ ていきたい。

藤谷:基本法だからすべてを網羅するわけにはいかないわけだが、今、答弁にあったようにいろんなことが基本法策定までにいろいろ研究されたんだな、ということを理解する。

 この防衛というと、主としてハードパワーである抑止力としての軍備の問題に議論が片寄りがちであるが、戦争が起きる原因や要因になる芽を早めに摘み取るソフトパワーを発揮させることが、戦争を回避する有力な手段である。

 戦争の大きな要因に貧困と飢餓があり、天災により引きおこされることもしばしばある。
 我々の先輩の国会議員の先生が、国会議員の仕事は戦争をいかに起こさないか、というこの一点に尽きる、と言った先生がいるが至言だと思っている。

 人工衛星による意九巻強情報を軍事機密の許容範囲内でわが国が諸外国に提供することも有力な外交手段ともなる。
 現在わが国はアジアの災害ネットワークであるADR?(Asia Disaster ……?)等を推推進していると聞いているが、わが国宇宙開発をソフトパワーとして活用する典型的な例になると私は高く評価している。

 さらにわが国のエネルギー探査や食糧増産への活用も安全保障であると認識されている。

 この法案第3条にあるわが国の安全保障とは、防衛力のみならず、これらソフトパワーを含めた安全保障とすべきと認識されるがその見解は?

内閣委員長代理細野豪志衆議院議員:

  わが国では専守防衛の範囲内でわが国の安全保障に資するという宇宙の利用開発が認められているが剃れに限定されるものではないということ。具体的な帆運と して説明すると、国民生活の向上、安全安心し暮らせる社会の形成、災害・貧困その他の人間の生存及び生活等のさまざまな脅威除去にも資する、そういう宇宙 開発利用を今後も推進していくということ。

 宇宙のハイは釣りように関しては現在、作付けをかなり宇宙から探査できるというようなそういった食料品の様々な問題さらにはさまざまな資源探査等、さまざまな利用・活用ができる時代になった。

 わが国の安全舗装のためにも利用できるが、これを幅広く世界にそうした技術を活用していく、という意味において、ご指摘の通り、日本のソフトパワーにもしするわけであるし、わが国の総合安全保障の観点からの活用が可能になってきている、と考えている。

藤谷:総合安全保障の観点から、その点を絞っていかねばならないのではないかとも思ったりしている。

 防衛力や攻撃力は国の意図で決まるものなので、それを組織面・制度面でシビリアン・コントロールする強力な担保が必要。

  自衛隊の宇宙利用は防衛のみに厳しく限定する担保としての基本法が制定されたと理解しているが、基本法第29条で内閣に宇宙戦略本部を設置し首相が本部長 に就き担当大臣を置くということは、宇宙開発戦略の一元化による宇宙利用について従前以上の推進が可能になると同時に周辺諸国に安心感を与えるものになっ ていると思うが、これだけでは少し不十分ではないか。

 岩国出身の自分は鑑搭載機問題で防衛省とも話し合ったが、行き違い等があった経験がある。
 具体的事例は省くが、当時の防衛事務次官の性格からこういうものになったのだと云われているが、防衛省には自らの意図の実現のためには、極端に云ったら詭弁を弄しても、という組織体質があったと思われるような節がある。

 その意味で、今回の基本法では、平和憲法の下で防衛のために宇宙開発利用を行うとした、しっかりした透明性を確保する制度的な歯止めが必要である。

 1つには、宇宙担当大臣の任命に関しては、わが国の防衛のために宇宙開発利用を行うことについて、平和憲法の理念に基づき専守防衛の範囲でのという歯止めに加えて、宇宙担当大臣として防衛大臣が兼務することを禁じるさらなるシビリアン・コントロールの徹底が必要ではないか。

第2に、予算管理において、民生用費用と防衛用目的の費用を明確に区分することが必要ではないか。

 諸外国の防衛費に不透明さがあればこれを問題視することは当然だが、わが国の防衛についても従来以上に透明性を徹底していく必要がある。

 宇宙開発費用について防衛関連予算を明確化し、シビリアン・コントロールの最上位にある国会で、宇宙利用を自衛隊に認めるが、その実行段階で予算審議を通じ、予算の面から審議管理する必要がある。

第3、情報公開の問題。

 防衛関係予算について、防衛機密扱いにすることもあることは認めている。それ以外の民生関連においては情報公開の原則を徹底すべき

 民生用の宇宙技術に防衛機密をカバーさせることを一部の人たちが議論しているとも聞こえているが、これを容認すれば、民生部門を防衛部門がコントロールしてしまうことが可能になる。

 民生用予算の中に防衛関連予算を入り込ませることが可能な仕組みになってしまう。

 こうした懸念を完全にぐっしょくさせる為には、民生用宇宙技術情報については防衛機密扱いにはできないことを明確にして、民生用の宇宙に関する情報は公開を原則とする旨を明確にしておく必要がある。

 先般、米国、ノースカロライナ、NNPの訓練基地が住民の反対で取りやめになった記事があったが、米国には情報公開というのが非常に大きな力を持っていて、透明性がある。大事なことだ。

 自衛隊に宇宙利用を認めるにあたり、専守防衛を堅持するしっかりした担保を組むことが、国民及び近隣関係諸国に対して、わが国は従来通り、平和憲法を守り、専守防衛に徹するという強いメッセージになる。

細野:宇宙開発担当大臣については、内閣総理大臣の命を受けて宇宙開発利用に関し内閣総理大臣を助けると云うことをその職務とする国務大臣とされていて、総理大臣が任命する。

 総理大臣がさまざまなこれまでの宇宙政策の弊害をしっかりと考えて一元化をできる大臣を任命するが、藤谷議員からのご指摘・懸念を考えると、提出者としては防衛大臣を宇宙開発担当大臣に任命することに関しては適切ではないと考えている。

 宇宙開発利用の透明性については、本法案では、宇宙開発利用はわが国の安全保障に資するように行うと位置づけていて、憲法の平和主義の理念に則り、専守防衛の範囲内で防衛目的での宇宙開発利用を行えるというのが提案の主旨。

 防衛目的での宇宙開発利用として何か可能か、ということに関しては、科学技術の推進であるとか、国際情勢にてらしてその都度適切には判断されるものと考えている。

 また本法案では内閣総理大臣を本部長とする宇宙開発戦略本部を設置することになっており、宇宙開発利用に関する施策の総合的かつ計画的な水深を測るために宇宙基本計画を作成することになっている。

 又この宇宙基本計画については、作成した段階で、遅滞なくインターネット等を通じて公開が義務づけられている。

  この宇宙開発利用の推進に関する基本的な方針、宇宙開発利用に関し、政府が総合的かつ計画的に実施すべき施策等が定められることになっており、今回新たに 安全保障と云うことで、今回新たに防衛目的での宇宙開発利用が含まれるわけだが、剃れも、この基本計画の中に定められることになっている。

 これまでともすればバラバラに予算計上されてきたものが、この宇宙計画の下に、総合的に情報公開されると云うことなので、むしろその面からは透明性が高まると考えている。

 また当然この宇宙開発基本計画にもとづいて予算が策定されることになるので、透明性の高い宇宙開発基本計画の下で、予算がしっかり提示され、それがこっかいというまさに国民公開の場所で徹底した往訪公開の下で議論されることを提案者としては望む。

 防衛関係の予算についての公開については、本法案の第23条では、宇宙開発利用に関する情報の適切な管理のため、必要な措置を講ずる旨を規定しているが、これは宇宙開発利用に関する情報を一切公開しない趣旨ではない。

 公開すべきものについては当然公開することを前提としている。

 軍事転用が可能な技術があるし、高い付加価値を有する技術などもあるので、情報公開を制限する必要があるというのは理解してもらえると思う。

  宇宙に関する知識の集積は人類にとって、極めて重要である。さらには研究開発の成果の活用を図るために重要であると考えれば、特に理学等の分野について可 能なものについては広く公開していくことは必要であると考えている。衆議院でもこの情報公開については議論してきた。参議院の方でも、今回、付帯決議の中 でこの情報公開について、特段の決議をいただくと承知しているので、その決議を十分ふまえて今後運用されるよう、我々としてもしっかりチェックしたい。

藤谷:これまでの宇宙開発についてはその成果を広く国民に理解してもらう必要がある。
  わが国は国際宇宙ステーションの共同開発国であるし、米国、ロシア、ヨーロッパ、カナダ、日本のメンバーの一人で、国民の税金を使ってはいるが、周回遅れ ですたーとしたことを思うと、これまで宇宙開発に携わってきた人たちの並々ならぬご努力に対して敬意を表すると同時に、基礎研究を含めた宇宙開発予算につ いて今後ともきちんと確保されるべきものと思っている。

 これまでの宇宙開発の実行部隊であるJACSA(宇宙開発財団)について基本法制定に伴いその位置づけ・改変を含めて、どのような方針、取り決め、取りすすめを予定しているのか?

(今日はここまで)

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戦争・平和May 19, 2008 9:02 pm

* 追記があります。

アベ晋三氏の敬愛する祖父、岸信介がまた歴史に登場か、と思わずうなったニュース。
「米兵裁判権大半を放棄 米側公文書 53年に日米政府が密約」(5月18日 東京新聞)

 日本に駐留する米兵らの事件をめぐり、日米両国政府が一九五三年に「重要な案件以外、日本側は裁判権を放棄する」との密約に合意し、日本側がその後約五年間に起きた事件の97%の第一次裁判権を放棄していたことが、機密解除された複数の米側公文書で分かった。

 日本の裁判が実施されても、米側は「刑罰が軽くなっている」と受け取っていたことも判明。後になって米側は密約の内容を公にするよう求めたが、当時の岸信介首相は「外部に漏れたら恥ずべき事態になる」と国内での反発を恐れ、応じなかったとされる。

(* この部分、みなさん誤解しやすいので念のため。
 1953年の合意時は鳩山一郎首相。安保改定の際に公にするのを拒んだのが岸信介首相で、58年のことです:とむ丸)。

  米兵らの犯罪については公務外などの場合、日米地位協定に基づき一次裁判権は日本側とされ、日本政府は現在も「裁判権の放棄はない」としているが、沖縄 県などで相次いでいる事件は不起訴となるなどして日本の公判廷で裁かれないケースも多く、事実上の裁判権放棄が慣例化している。

 ……

                                                                                       

 1953年、密約に合意した当時の首相は鳩山一郎。
 そして58年、日米安全保障条約改定に応じるに際し、米国側は秘密合意を公にするよう提案したが、当時の首相岸信介は「応じなかった」、と東京新聞にあるわけです。
 

 が、よく分からないなあ、というのは、「『五三年の秘密議事録を明らかにせずに慣行として日本は裁判権を放棄してきたし将来も同様だと表明してほしい』という米国の要請に『首相は応じなかった』」という記事中の一文。

  要するに岸信介首相(当時)が、これからも裁判権を放棄しますという表明をしなかった、ということは、裁判権を放棄しませんと表明をしたのではなく、裁判 権を放棄します、と公にしなかったことなのだろう、と他の文とのつじつまを合わせて理解したのですが、それにしても誤解を招きかねない悪文ですね。(私も 気をつけよう)。
 

 まあ、戦後CIAに情報を売ることで“現ナマ”cold cashをわしづかみにした岸氏のことですから、米国にたてついて「裁判権を放棄しません」とはいえないでしょうね。

 で、話しを元に戻すと、1962年12月1日~63年11月30日、沖縄を除く在日米陸海空軍の合計では、

 日本の裁判に付されるべき犯罪3433件のうち、日本側が裁判権を保持し手放さなかったのは350件(全体の10.2%)
 米軍が日本に対し裁判権を譲るよう請求した事件2627件のうち、日本から放棄を勝ち得たのは2428件(全体の93.2%)

 という数字が出ていますね(しんぶん赤旗5月18日付)。

(1年間で、しかも当時まだ占領中の沖縄を除いてこれだけの米軍人の犯罪があったことにあらためてびっくり)。

 なるほど、昨年10月、岩国基地所属の海兵隊員4人が女性をレイプした事件について広島地方検察庁が11月15日に不起訴を決定したのにはこんな事情があったのか、と驚きました。

 明治の先人が苦労した治外法権の撤廃ですが、それでも安政年間に不平等条約が結ばれてから40年を待たずに成功していますね。
 敗戦・占領から数えて63年、日米地位協定締結から56年。相も変わらぬ不平等条約。

 おまけに2月の沖縄女子中学生の場合のように、その不平等を認めるばかりか煽るメディア、国会議員までいろいろ出てくる始末でしたね。

 これについては、拙ブログでは
被害者への誹謗・中傷は何を守るため?
沖縄が怒るのは当たり前のこと

 Like a rolling beansさんのところでは、
沖縄県民大会の前日に国旗国歌推進県民会議が産経・世界日報に折り込んだ非道なチラシ

 等でとりあげています。

 米国と米軍基地を是認したいあまりに、自国の犠牲になった人たちを守らない。守らないどころか反対に断罪しさえする。
 いったい安全保障とは何の意だ? 自国民を守らずに国を護るとは何のことだ!? と怒りがこみ上げてきます。

 さて、南米エクアドルでは2006年にアメリカの押す大富豪のノボアを、ラファエル・コレア現大統領が大差で破り、当選しました。
 コレア大統領は圧倒的な民衆の支持を受けて、世界銀行からの債務帳消し政策を推し進め、二万四千ヘクタールの広大な土地に広がる米軍基地の貸与協定が来年2009年に切れるのに際しても更新はしないことを明言しています。

 その後エクアドル憲法制定議会は今年3月20日、自国における外国軍事基地の設置を認めないとしたため、来年には1999年以来使われてきたマンタ基地を米軍が使い続けることは不可能になります。

 まあ、それで米国側は、エクアドル、マンタ基地の機能をとなりのコロンビアに移すことを検討中のようですが(4月13日しんぶん赤旗)。

 エクアドルで、雇用が促進され、外国からの投資や観光産業を惹きつけ、新しい都市構造がつくり出される、ということをうたい文句にして米軍との貸与協定が調印されたのが1999年のこと。
 が、米軍の駐留は何をもたらしたかというと、必要品は国外から持ち込まれる一方で、性産業に携わる人やナイトクラブの数が増え、マンタ港の軍事化によって地元の漁師は漁ができなくなっただけなのだそうです。

 2001~05年6月まで、少なくとも8隻のエクアドル船が沈められたり破壊されたりしたが、米当局関係者は免責されるため何の処罰もなかった、といわれています。

 来年には、マンタから米軍は撤退。この決定をしたエクアドル国民と指導者に敬意を表したい気分です。

 下のYou tubeでは、マンタの漁民の頭上すれすれに、キィーンと轟音を発して飛ぶ米軍機の映像が見られます。


 また、麻薬撲滅を口実にしてコロンビアとの国境に広がるジャングルが枯れ葉剤の空中散布を受けて荒れはてているありさまも。麻薬撲滅ではなくゲリラ壊滅が目的だろう、と疑われています。
 ちょうどベトナム戦争の最中に、いわゆるベトコン壊滅のためにジャングルに枯れ葉剤が散布されたように。

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* 追記:枯れ葉剤といえば、昨年の7月9日、「沖縄タイムズ」で60年代、米軍が北部訓練場一帯で枯れ葉剤を散布したことが明らかになったと報じられました。ベトナム向けの実験ではないかと疑われていますが、
そもそも人を殺すことが目的の軍隊に、命を大切にしろ、ということ自体無理な話か、となんとも空しくなりますね。


北部で枯れ葉剤散布/米軍、60年代訓練場一帯


 米軍がベトナム戦争で使用した、猛毒のダイオキシンを含む枯れ葉剤を一九六一―六二年、沖縄の米軍北部訓練場などで散布、作業に携わった元米兵が前立腺がんの後遺症を認定されていたことが八日までに米退役軍人省の公式文書で明らかになった。

  【国頭・東】緑豊かな県民の水がめの周辺に、猛毒ダイオキシンを含む枯れ葉剤がまかれていた。「ショック」「住民の健康と環境の調査を」。地元の国頭、 東両村の村長らは報道に衝撃を隠せない。米軍北部訓練場は一部返還が決まっており、跡利用への影響も懸念した。エコツーリズムの舞台として活用する住民 は、不安の払拭を求めた。



 国頭村の宮城久和副村長は「大変ショック。アメリカの公的な機関から発表されている事実。国はきちんと調査をし、住民に知らせてほしい」と話した。同村では訓練場の返還後、新たな土地活用について話し合いを進めており、「今後、計画に影響を及ぼすのでは」と懸念した。

 東村の伊集盛久村長は「散布が事実なら由々しき問題。県民の水がめを抱える村として看過できない」と語気を強めた。「国に事実を明らかにしてもらい、その上で村民の健康調査を求めていきたい」と話した。


 高江区の仲嶺武夫区長は「ヘリパッド着工も進む中、住民の不安がますます大きくなった。まず場所の特定が必要。ダムに流れた可能性も否定できない」と、不安を隠せない様子で語った。

 ……

 
水がめ地帯 散布は重大

  沖縄県環境審議会会長の桜井国俊沖縄大学長(環境学)の話 北部訓練場は沖縄県民の水がめでダムがつくられ続けており、その地帯で枯れ葉剤がまかれたと いうことは重要な問題でたいへん気になる。枯れ葉剤に含まれるダイオキシンは環境の中では消えないからだ。米軍基地内で行われることは分かりにくく、枯れ 葉剤の散布は県も知らされていないだろうし、われわれも知らなかった。