とむ丸の夢

July 1, 2008 8:44 pm

今日のゲンダイネットのメイン・ニュース「自民のデタラメ政策の大転換が必要」では、このところの怒濤のごとき値上げ攻勢の元凶を小泉、竹中時代の低金利政策に求めています。

 ……日銀が世界でも異例のゼロ金利、量的緩和というジャブジャブ戦略を取ったため、円キャリートレードが加速。余ったマネーがサブプライムローンなどに向かい、それが破綻したために、原油や小麦市場になだれ込んだのである。

 同様のことは2週間ほど前に私も話題にしていました。

原油高騰、食料危機、日本にも責任? 元凶はコイズミ=竹中コンビ?」です。

 それにしてもこの値上げラッシュは何でしょう?

 たしか、再議決で暫定税率を復活させたとき、「便乗値上げは許さない」とフクダ首相は言明しました。
 で、この首相が許さない、と言った値上げは、いったいどこまでが許してどこからが許さないのか? 「許さない」などと威勢のいい台詞は、再議決の後ろめたさからつい口を滑らしてしまった結果なのかしら? と思ってしまうほど、何にもしない政権ですね。

 こんなに食料品が上がっては、育ち盛りの子どもさんを抱えたご家庭はさぞ大変なことだろうと思います。
 昔は貧乏人の子だくさんと言われてましたが、近頃は少子化、少子化と騒ぎながらも、お金がないと子育てもままならず、ましてや子だくさんなんて夢のまた夢……かもしれません。

 上がったものはそのうち下がる、と考えたいのもやまやまですが、今でも苦々しく思い出すのが何年か前、小豆が高騰したときのことです。

 わが家では春・秋のお彼岸とお盆にはかならずおはぎを作ります。
 親族で墓参りを終えると皆でおはぎを食べながらおしゃべりに興じるのですが、都合が悪くて当日これなかった家族にもちゃんと後から届けます。ですから当然のごとく、みんなもそれを期待しているわけです。

 そんな墓参り後の縁者の気持ちをつなぐ立役者が小豆を原料にしたあんこなわけです。
 おはぎは4種類作りますが、きなこ・青のり・黒ごまのおはぎは関西風に小豆あんを具のようにして中に入れますから、4種類すべてに小豆あんを使います。

 仏様のお膳を作った後にこのおはぎを何十個と作るのですから、当日は忙しいですよ。

 で、何年か前、この小豆の値段が急騰しました。プラス1割とか2割とかいったなまやさしいものではありませんでした。小豆は相場ものだから上がり下がりがあるのは当然だ、と言われてますが、高値安定のままではないでしょうか。

 実は高騰した翌年、少しは下がるのではないかと期待したのですが見事裏切られました。袋に表示されている価格が下がったとはいっても、内容量が減ったのです。高騰前は、だいたい1袋には300gが入ってましたが、それが250gになり、今では200g。

 というわけで、デフレと言われていた時期でも、小豆の価格はしっかりと上がってました。
 まあ、小豆は是が非でも毎日食事で摂らなければならない、というものでもありませんからまだ救われますが、今の物価上昇は、日常の3度の食事に関わるものばかりです。

 で、今日から始まった自民党税制調査会の論議。

 津島税制調査会長は「国民が理解し支持しなければ、税制改正はできないので、国民といっしょに考え、歩み、立派な結論に導くという辛抱強いプロセスをたどる必要がある」と、一応納税者のことを考えているのだぞ、といった素振りを見せてますが。

  谷垣政務調査会長は「国民のためにやりたい政策があるのであれば、その財源をどうやって賄うのかという議論をしなければならない」と述べ、これに対して 「景気がよくない時に増税すると景気を冷やすことになるので、税率の引き上げのタイミングは十分見計らうべきだ」という声が上がったとか。

 いろいろ言っても、消費税を上げよう、という自民党の考えに違いはないんでしょっ! いつ、どこで、どれだけ上げるか、が問題なわけでしょっ。

 きっと納税者/有権者に消費税を上げるのもやむおえない、という考えが浸透した時点を見計らって値上げ実行することになるんだろうな……いや、そのまえに見切り発車をするかもしれない……などと思いを巡らしていると、今度はこの方、増田総務相の登場です。

「都市と地方の格差是正には、偏在性が小さく、安定した税収が必要だ。法人事業税に比べて安定した税収が見込まれる消費税のうち、現在、5分の1の1%分となっている地方への配分割合を高めていくべきだ」

 とかなんとか、都内で開かれた講演で語ったようです。

 う~ん、なんとしても消費税増税を実現したい政権と自民党なんですね。

 それにしても、

 消費税は、所得税、法人税とともに「基幹三税」と言われる。欧州では税率が10%を超える国が多く、日本は世界的にも税率水準が低い。毎年膨らむ年金や医療などの社会保障費の「安定財源」として引き上げが検討されてきた。

 というメディアの論調はなんとかならないのかしら。

    人気blogランキングへ

  築地移転

 7月12日の築地市場移転反対デモが盛り上がってほしい。

 こんな風だったらいいなあ。こんなのもあるけれど、子どもも参加できる様に準備が進められています。デモ当日は、プラカードなど持ち寄って楽しく参加しましょう、とのことです。 

June 8, 2008 1:18 pm

昨日のエントリーでヨーロッパ諸国にある付加価値税とゼロ税率にふれ、日本の消費税に複数税率もないことに疑問を呈しましたが、さっそくコギトエルゴスムさんからの声が届き、「『複数税率』は巨大な落とし穴」とご指摘を受けました。

自公政権と財務省は、次は『複数税率』で、臣民を騙そうとテグスネ引いていると思います。
いくら必需品でも、ゼロ税率は絶対に採用しないでしょう。良くて5%据え置きです。
でも、これで釣られちゃうんですよね、日本人って。

<日本の消費税収が国の歳入に占める割合>

【消費税収が国の歳入全体に占める比率をみると、日本の消費税5%のうち1%は地方消費税ですので、国税分4%だけで国の歳入全体の21・8%です。これ に対して、イギリスでは付加価値税率17・5%で歳入全体のなかの比率は22・3%。イタリアは、税率20%で、比率は22・3%。スウ?ーデンは税率 25%ですが比率は22・1%です。税率だけで比較するのはまちがいです。
(参照)http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-737.html

このように、日本の消費税収は既に欧州並みです。これ以上増税したら消費が激減して大変な不景気になってしまいます。現在の日本の家庭の家計は重荷を背負った痩せこけた驢馬状態です。これ以上、羽一枚乗っただけで、潰れてしまいます。

 

メディアはこのこと(日本の消費税収は既に欧州並みという事実)を一切報道しません。マスコミのタブーになっているので、新聞に投稿しても採用されないと思います。
なんとかして広める方法はないものでしょうか。

                                                              
 
 うんうん、と頷きながら読ませていただきました。ありがとうございました、コギトエルゴスムさん。

 消費税の国税分4%だけで国の歳入全体の21・8%。
 イギリスでは付加価値税率17・5%で歳入全体のなかの比率は22・3%。
 イタリアは、税率20%で、比率は22・3%。
 スウェーデンは税率 25%ですが比率は22・1%です。

 という話しには正直驚きました。


 うーん、付加価値税ではなく“消費税”という名称を選び取った時点で、ゼロ税率のことは無視だったのでしょうね。
 3%でうまみを実感し、5%で存分にうまみを味わっているのですから、消費税というのは為政者にとってアヘン並みの作用を持つ税制でしょうか。

 政府にとって楽して簡単に歳入を増やせる。トヨタや御手洗氏のcanonやのような輸出企業も消費税5%分の輸出戻し税をもらえる。
 政府も経済界も、こんなに素敵な税制を手離すわけない。

 
 でもアヘンのごとく、使った身体は蝕まれてゆく。
 悲しいことに、陶酔境や幸せ感を味わうのは政府の方で、蝕まれるのは私たち国民の方。
 ですから政権与党は平然と消費税増税を唱える。

 3%でも問題なかった、5%でも大丈夫じゃないか。あと数%上げて、ゆくゆくは2桁だ、と政府や自民党は考えているのかもしれません。

 そうえいば拙ブログでは昨年2月にも「法人税と下げて消費税を上げる?」というエントリーをあげておりました。
 多少手直ししたい部分もありますが、所得税についての私の考えは変わっていません。つまり、

 かぎりなくフラットになった所得税は問題ではないですか?
  昭和49年には所得によって税率が19段階に分かれていたのが、59、62、63年とどんどん減っていき、平成元年には5段階に、11年にはとうとう、4 段階になってしまいました。それが今年から6段階に増したとはいえ、年収1,800万を越えればあとはいくらになろうと同じ税率だというのもおかしいので は?

                                                              
 
 ということです。
 

 また村野瀬さんのところでは、与謝野氏が国際競争力を強化する必要から上げられないとした法人税についても、十分可能だ、と訴えているブログが紹介されています。

 
 非国民通信さん:「全額消費税方式
 
花・髪切と思考の浮游空間さん:「税源は消費税以外にないのか
 大脇道場さん:「NO.447 「全額消費税方式」・・・庶民増税の消費税ではなく、大企業、高額所得者の応分の負担で「全額税方式」を!

 です。

 これ以外にも、

 世界の片隅でニュースを読むさん:「消費税増税問題リンク集
 飛松武士の日記さん:「何故、消費税上げ?

  等も。

     人気blogランキングへ

January 25, 2008 10:41 pm


国土交通省道路局は現代の『関東軍か』」と喝破するのは、独立系メディア「今日のコラム」の青山禎一さん。

 巨額の特別会計を使って不要な道路やダムを造り続ける国土省道路局や河川局を、政府や議会のいうことに耳も貸さずに暴走してあの満州国を作り上げた関東軍のようなものである、と言っている。

 もともと日本道路公団、地方道路公社等の一般有料道路については償還満了による無料開放などとすることになっていたのが、全国プール制合併施行方式の導入でいつまで経っても高速道路使用料は無料にならず、世界一高額になっている。

 青山さんが指摘するのは、暫定税率延長で問題になっている道路特定財源ばかりではない。

 国と地方とを問わず、1990年代後半から特定財源と一般財源が等しくなっている点だ。
 
 国費の他に、自治体が負担する一般財源が多くなっているという。
 高速道路本線以外のとりつけ道路については、地方が負担する道路財源が大部分。
 なるほど、そこでどんどん県債や市債やらの地方債が発行され、自治体の借金はますます膨らむということになる。

 そういえば、福岡県の麻生知事が懸念するのもそのことだった。
「過去、道路整備のために発行した県債の返済額は毎年500億円程度あり、最優先で道路特定財源を充てている」
「暫定税率が廃止されると返済が出来なくなり、地方財政が危機に陥る」等々のように。

 ふううむ、こうして地方はがんじがらめになっているんだよな。まるで匕首をのど元に突きつけられているみたいに。米空母艦載機の移転を拒んでいる岩国と変わらない、と思わず納得。

 たとえ国や自治体が倒産寸前になっても、道路局や河川局は道路やダムを造り続けるのではないか、と青山さんは言い、このシステムを支える政・官・業の利益配分のトライアングルに学会、報道が加わって政・官・業・学・法現状追認のペンタゴンを形づくっていると語る。

 そこで例に挙げられているのが、東九州自動車道の椎田南TC~宇佐ICの28.3キロ。

 この話を知ると、ほんとうにイヤになる。どうしようもない政治家たちを戴いているのが、ほんとに恥ずかしくなる。

 豊前市に12ヘクタールに及ぶ優良で広大なみかん園のど真ん中を東九州自動車道が通る計画になっているそうだ。70m超の幅で数百mにおよぶ道路がみかん農園の中を突っ切ることになる。
 
 事業者側の計画にある路線の多くが優良な農地で、集落、民家のある場所だった。おまけにインターチェンジ予定の所には最近になって住宅が建設されたという。

 最近はこのような手段で、用地補償費や工事費をつり上げるのだそうだ。

 少し山側に移せばトンネルの必要もなく、大気汚染や騒音の影響による被害も激減し、総工費も1/2~1/3ですむというのに。

 そしてこの地は自民党の山本幸三衆議院議員、松山政司参議院議員の選挙区であり、すぐ近くの選挙区には古賀誠・麻生太郎・山崎拓といった自民党のいわゆる大物議員がひしめきあっている。

「巨額の公共工事が地元の土建業者を潤し、<里地>の優良農地や民家を貫通させることで多くの用地買収費を地元に落とすというからくり」

 これでは、国民の懐から金をむしり取り、農地を荒廃させて産業をつぶし、環境を破壊するのを、この国の指導者たちが率先してやっているようなものではないか。

 詳しい話しは是非青山さんの今日のコラムをお読み下さい。

  人気blogランキングへ

10:40 pm

luxemburgさんに教えてもらいました。山崎養世さんいろいろ書かれています。

 ガソリンなどからの財源が9兆円超、高速道路から2兆5千億円、合計で12兆円ほどの日本の道路予算は、英国の17倍、ドイツの4倍等々で、

イギリス+ドイツ+フランス+イタリア≒日本×1/2

 だそうです。

 では日本の道路事情は英国の17倍、ドイツの4倍いいかといえば、とんでもない。
 いくら何でもこれはひどすぎます。

 巨額の道路予算にはどんな仕組みがあるのか、道路行政に対する国民の不信には根強いものがあります。何かある、と感じています。
 でも選挙になると、道路利権を手中にしてきた政治家たちの言い繕い、甘言にコロリとだまされてしまう。甘言ならまだいい、昨今は脅しですから。
 暫定税率が維持できなければ、福祉予算が危なくなる、といってますよね。

 道義も節操もない道路利権にしがみついてきた政治家たちは、なんとしても自分の勢力範囲を守りたいのでしょう。
 
 国土交通省は、運輸省と建設省、さらに国土庁と北海道開発庁という強い利権をもつ省庁が合併してできたため、強大な利権に依存しているといいます。
 
 省庁再編のデザインを描いた江田けんじさん自身がそういっています。

 4省庁合計の課の数は26課、15%削減できたものの、なぜ か、予算は昨年を9%上回ってしまった、というのが再編の結果できあがった国土交通省。
 
  初代の大臣の扇千景は、女性で、かつ小政党(保守党)所属(当時)だったため、利権絡みと勘ぐられないための人事だったとか。

 その後石原伸晃(清和会)から北側一雄・冬柴鐵三の公明党に権限が移って3年と5ヶ月。
「クリーン」を標榜する公明党も、この国交省の利権に食い込んだ可能性は大いにあります。

 昨年11月、国交省は、2008年度から10年で68兆円以上の道路事業費が必要とする中期計画素案を発表しました。
 冬柴国交相はこの道路事業費を見直す考えはない、と言いはなったのは記憶に新しいところ。
 
「事 業費の内訳は道路整備費が65兆円で、高速道路料金下げの原資など道路関連が3兆円以上。国が負担、補助する道路事業の合計額で、地方単独事業は含ま ない。このうち国の支出分は計35兆5000億円。今後10年間の国の道路特定財源の税収は31兆―34兆円の見通しで、特定財源をちょうど使い切る計算 だ」(NIKKET NET)

 私が“無節操だ”、というのは、そもそも自公政権が、取りやすい所からとる税を無原則に維持しようとするからです。
 一度食らいついたものは離さない。おお、luxemburgさんが、「スッポン自民党」というのはそのためですか! ならば、“スッポン自民・公明”ということになりますね。

 暫定税率をズルズルと延長するのではなく、原理原則に戻って一度廃止する。その上で、私たちの国土づくりをどのように進めていくか構想を練り直し、道路行政を考え直す。それが必要でしょう。

     人気blogランキングへ 

 brobksさん、拍手コメントありがとうございました。こんなハリボテポピュリスト・ハシモトなんぞに騙されないでください!! という気持ちは私も同じです。

10:38 pm

今日の朝刊。
 連日不愉快な記事が多くて、家人が取ってきたものが目に入るたびに胸が痛くなります。

 今日真っ先に目についた記事は、毎日・朝日共に暫定税率もの。

 地方政界とメディアを巻き込んだキャンペーンか? と一瞬思ってしまいましたが、中央から檄が飛んだとか、そうかもしれないし……自公の支援を頼りにする知事が自発的にしたものかもしれないし……メディアの自主的キャンペーン参加かもしれないし……。

 とにかく何としても税源を手離したくない、そのためには何でもする、という政府の姿勢がよく見えます。

 昨晩のテレビでも県知事が暫定税率を廃止したら困る、と語っているのが大きなニュースになっていましたから、おや? とは思っていたのですが。

 福岡県は326億円の減収。福岡市は約175億円、北九州市は約115億円の減収。

  これについて、「このまま廃止されると影響はあまりに大きい。公共工事の見直しは必要だが、廃止には基本的に反対」、という福岡市長の言葉を伝えながら、 こうした減収分を「国直轄事業の地方負担金の減額や、地方が本当に必要な道路を造ることで圧縮する」という民主党の主張にもふれていたのが毎日。まあ、 「ふれていた」という程度ですが。

 これに対して「知事『案になってない』」という見出しで民主党案に怒る麻生知事の言葉を、グラフを使って説明しているのは朝日。
「暫定税率が廃止されると(県債の)返済が出来なくなり、地方財政が危機に陥る。道路の維持、補修も極めて難しくなる」という知事の言葉を紹介しています。

 で、もう一度、昭和48~52年度の道路整備五ヵ年計画の財源を確保するために昭和49年度から2年間の「暫定措置」として実施された、その後も延長、延長で適用されてきた暫定税率についておさらいをしてみます。

 国交省のHPには、

「立ち遅れた道路整備を推進するため、本則税率を引き上げ、揮発油税で2倍、自動車重量税で2.5倍などの暫定税率とされており、それらが国と地方の道路整備のための財源となっています」

 とあります。

 道路整備の実例は、国土交通省道路局こちら(2006年度分)で見られます。
 面白いのが、「地域別索引」とは別に、「効果分野別目次」の項目があること。
 もともと道路行政に対する不信には根強いものがありますから、「時間の短縮や産業や地域の振興、安全な交通の確保」などの効果を訴えて有権者~国民の理解を得る、ということでしょうか。

「農林水産業の振興」の項目には、平成16年4月開通の四国横断自動車道・松山自動車道について「かつお水揚げ四国一の深浦漁港から大都市圏へも翌日出荷」と謳われています。 
 なるほどなあ、開通前に比べ開通後は東京・大阪両市場への出荷が約3倍になっています。
 じゃあ、
水揚げ高そのものが3倍になったとも考えにくいから、2倍に当たるものはこれまでどうしていたんだろう? 

 もし水揚げ高が3倍近くになっていたとしたら、これはこれで資源として別な問題がありそうだし……などと疑問が湧いてきますが、実際どのような事情になっているのか分かりません。
 でも、大都市と地方を結ぶ道路網の一つの姿が浮き彫りになっているのは分かります。 
 都市へ都市へ、東京へ、と草木もなびくようにように、人が、産物が、富が吸い上げられていく私たちの国の構造がよく表れています。

 道路整備の問題の前に、私たちの国土をどのような姿・形にしていくか、というもっと大きな問題が横たわっているのではないかしら。

 また現在、近年の公共事業を圧縮する予算編成の概算要求枠のため、

「道路予算も税収入を下回る規模に抑制され、その余剰分が『一般財源』や『使途拡大』に回されている。今年度予算では一般財源が1800億円、それに使途拡大などを合わせると約6100億円が、本来の目的外に使われている」

 ということになっているそうです(「単眼複眼」)。

 さらにこれがゲンダイネットにあった「国交省職員の福利厚生に充てられた約5100万円」も加わり、「目的税」あるいは「道路関連の特定財源として用途を限定されている」にもかかわらず、いつのまにか筋違いの所に使われています。他にもまだありそう……。

 なにか、こんなことが多すぎます、この国の政治には。

 道義も節操もなく、既成事実を積み上げて自分の所に利益誘導してくる要人が跋扈しています。それでいて、人には道徳やら倫理やらを要求してくるのですが。

 ここにいたって業界団体も声をあげたようです。
道路整備以外に使用するなら暫定税率は直ちに廃止すべき」と緊急声明を出しています。

 最後に白川さんの「永田町徒然草」から。

ガソリン税の暫定税率を維持することは、地方には絶対に必要だという人たちに 申し上げたい。もう一度ガソリン税というものを勉強してほし い。ガソリン税という税金はない。ガソリン税というのは、ガソリンに課税される揮発油税と地方道路税を合わせた税の通称である。揮発油税は国税として全額 が国土交通省に入る。地方道路税も国税だが、全額が譲与税として地方に譲与される。地方はまだまだ道路整備が必要だというのならば、この地方道路税の比率 を多くすることである。ガソリン税の暫定税率を廃止しても、地方の道路財源は十分に確保できるし、かえってヒモ付きでないでない道路財源を手にすることが できる。
 

     人気blogランキングへ 

 喜八さん、ヘリオトロープさん、わこさん、愚樵さん、拍手コメントをありがとうございました。
 喜八さん、言葉も軽い、言動そのものが軽いんでしょうね。
 ヘリオトロープさん、橋下氏が活躍をしていたグレー金利で取り立てをする会社というのが、わたしが書きました商工ローンです。
 わこさん、「物はあるのだから分配さえ上手く行けば皆幸せになるのでしょうに」に同感。
 愚樵さん、過疎地の車や道路の問題、重たいですね

10:03 pm

今日の白川勝彦さんのブログを読んで、先月20日の産経にあった「小沢氏、暫定税率の延長反対 福田内閣へ対決姿勢鮮明」の意味がよく分かりました。

「道路整備の財源となっている道路特定財源のうち今年度末にかけて期限を迎える暫定税率の延長問題について、 『ガソリン価格の高騰などからいえば国民生活に(財源が)きちんと還元されるなどの理由がない限り、暫定税率の期間が切れたらそれ(撤廃)でいい』」

「暫定税率を維持しようとするなら国民生活に還 元する話がない限り成り立たない」

 とその日の記者会見で小沢氏が語ったそうです。

 また、「暫定税率の延長を認める条件の具体例として『高速道路を全部無料にできるのではないか』と指摘したとか。

「暫定税率って何だ?」と気になりながらも、一応、発言記録だけはとっておいたのですが、昭和49年度から2年間の「暫定措置」として揮発油税、地方道路税が引き上げられ、以来30年間延長をくり返してきたという話です。

 本来の税率は、1リットルあたり 揮発油税 24.3円 地方道路税 4.4円  計28,7円
                       ↓
 暫定税率は、1リットルあたり   揮発油税   48.6円 地方道路税 5.2円  計53.8円

 ガソリンを入れるたびに、本来よりも1リットルあたり25.1円も高く税金に取られているのか! すごいですねえ。

 暫定税率が撤廃されれば、平成20年の予算編制に当たって2兆7000億円もの税収不足が生じる、と産経にありますが、白川さんは、平成19年で見れば、3兆1467億円のガソリン税の税収は1兆6552億円となり、1兆4915億円の減収(道路特定財源に占める割合は26%)となると言われています(ほとんど同じことを言っていると思われるこの2つの数字があまりにも違いすぎるのはなぜなんでしょう?)

 なるほど、これだけの減収になれば、確かに大騒動ですね。

 そういえば、ガソリン代に占める税金の高さについては聞いてましたが、暫定措置がこれだけ大きな割合を占めていたなんて。
 納税者である私たちがこんな大きな負担についてほとんど知らないうち、暫定措置を30年間も延ばしに延ばしてきた国のやり方は、少なくとも良心的ではない。はっきりいえば、汚くないですか!
 
 人気blogランキングへ ← ランキングに参加しております。  

ゼノフォビアブログに囲まれながら、お玉の上でアブナイばらんすとりながら、らんきーング上げて多くの人に読んでもらおうと、喜八玲奈とむ丸も、天木さんにも負けないようにと目標は大きくがんばるわん

改革, July 22, 2007 2:40 pm

 世界で一番危険な国は米国。

 イランよりも北朝鮮よりもどこよりも米国が危険、という世論調査の結果がヨーロッパで出たというニュースを最近見ました。どこで見たか忘れてしまったのですが。

 ストックホルム国際平和研究所が発表した2006年の世界の軍事支出・主要国の武器売り上げ総額でも、米国はダントツの1位でした。

 「原爆の使用が終戦をもたらし、連合国側の数十万単位の人命だけでなく、文字通り、何百万人もの日本人の命を救ったという点では、ほとんどの歴史家の見解は一致する」 という米国特使の核軍縮枠組みづくりに関する会見での発言に見られる見解は常々疑問視されてきました。

「何百万人もの日本人の命を救った」という点でも「ほとんどの歴史家の見解に一致する」という点でも、これまで再三にわたって誤りが指摘されています。 
 それでも、まだ懲りずによく言いますよね。

 イラクのように自国が米軍の直接的な脅威にさらされていなくても、日本には世界一狂暴で貪欲な米国の触手がすでに伸びているのは、ネットの世界では結構知られています。
 残念ながら、リアルの世界ではまだまだ認知が足りません。

 さすがに牛肉については変だ、と考えている人は多いのですが、日本の富が収奪されることとコイズミ・アベ政権の施策を結びつけて考える人はけっして多くないと思います。
 その点では私は少々悲観的。民営化ユートピアを信じている人がまだまだ多いという感触です。

 3日、イラク政府は「石油法の改正案」を議会に送ったと伝えられています。
 「改正」といっても、これは日本における自公政権のいう「改正」とまったく同じ。国民にとっては「改悪」になっています。
 
 AFPには

「原油輸出からの収入を国内18の県に公平に分配し、海外資本に石油、天然ガス分野を開放することを目的とする。米国政府は、この法案に関し、イラクの宗派抗争を終結させる重要な『ベンチマーク(基準点)』になると強調する」

 とあります。

 ところがこちらによると、今年の2月、この新イラク石油法・石油出資法に対してバスラの石油労組連合は、反対声明を発表したそうです。

外国企業による石油支配を拒否する。新石油法がもし議会を通過するなら、イラク石油労組とイラク労働者は巨大なストライキで答えるだろう」と。

 新自由主義は新植民地主義だ、と喝破するカナダのジャーナリスト、ナオミ・クラインはこの新石油法について、

新植民地主義の第1段階は、未加工資源の収奪、つまり未加工資源の輸出。

  現在閣議は通ったが議会は通っていない新石油法では、この収奪が合法化されている。
 これはまさに、1950年代から70年代にかけてのアラブナショナリズムの波、資源の返還要求が出てきた状況であり、アラブ・ナショナリズムの旗印の下に築かれた産業・工場の収奪であり、90年代の旧ソ連で見られた矢継ぎ早に実施されたショック療法型露天掘り収奪であり、イラクのプランAだ」

 と言ってます。

 つまり第2次世界大戦後のアラブナショナリズムの高まりで米欧石油メジャーを生産現場から追放し、価格決定権を握った産油国は、その権利を再び取り上げられようとしているわけです。

 そのことを、イラク人自身は、

「国営で発掘運営され公平に分配してきた15年前からのシステムを今の政権が行なおうとしているシステム(註・それぞれの地域が外資を導入して行なう民営化による石油開発)に変えるのは問題です」

 とこちらで語っています。

 おまけにその法案の内容はイラク国民に知らされていないとか。
 憲法改正についても同じだった、「多くの国民にとって重要なことなのに、僕たちはそれについて内容を知らされずイエスかノーかという選択を与えられただけでした」

 とも述べられています。

 どうでしょうか? こんなことを聞くと、日本の私たちの状況とそっくり同じだと思いませんか。

 いくら自衛隊が行こうと、遠い海外。
 米軍とそれを支える民間軍事会社PMC、そして多国籍軍に蹂躙されたイラクの話しは遠い国のできごとで、人ごとのようです。

 でも私たちの国は軍事的暴力こそふるわれていないものの、政治的・経済的暴力はこれからもっともっとひどくなりそう。
 憲法問題でも、審議を尽くす姿勢が自公政権には見られません。できることなら、Yes か No かだけを問いたい、という本音がありあり。

 実際2年前、コイズミ純一郎率いる自公政権が、郵政民営化、Yes か No か、だけで選挙を戦って大勝利を収め、今日の惨状を招くきっかけをつくりました。

 自殺者は毎年3万を超え、非正規労働者の割合は高くなる一方で、社会福祉への予算配分は減る一方でしょう? 
 
  これまで国土と国家予算を米軍に捧げ、ここに来て生命を捧げることも、ついそこまで迫ってきています。

 互いに憎悪を煽る昨今の社会の風潮もイヤです。
 憎悪を煽って利益を得る人はいつの時代でも存在します。
 
 分断して統治せよ――これが宗主国の植民地統治の鉄則。

 イラク新石油法制定の口実に宗派間の対立解消が挙げられています。
 そもそもイギリス女性ガートルード・ベルがイラクとイランの国境線を引いたとき、イラクの統治はイギリス人顧問団と王家とスンナ派にゆだねられました。そこでアラブ系の族長たちは、ペルシア系が優勢なシーア派のイスラーム法学者たちへの反感を煽られることになるわけです。

 伝えられる宗派間対立というものは本当なのだろうか、本当だとしてもイラクの人々自身はそんなこと望んではいないんではないか? というのがいつも消えない私の疑問です。
 案の定、欧米資本による民営化という植民地収奪の試みを許す新石油法提出の口実になりました。

 日本収奪の口実は何だったでしょうか。

 とにかく「規制緩和」と「改革」を旗印にも武器にもして乗り込んできたのがグローバリズムという米国流新植民地主義の論理で、その先鞭役を務めたのがコイズミ・竹中ラインでした。

 竹中平蔵の代理と言われる大田弘子氏は、アベ独断国会での矢継ぎ早の問題法案成立の陰に隠れていったい何をしているのだろうか、と気になります。

 コイズミ氏も新防衛相の小池氏も、地道に政策を勉強するのは大っきらいタイプとお見受けしました。

 TPOに合わせたスタイルに腐心し、権力の海を巧みに泳ぎ渡る才能は別なところで発揮していただいた方が国民にとって幸せではないか、と思いますが。

 ↓ とりあえずガスパーチョさんからお借りしました。

jimetsu-07san_cm-low.gif